資産形成にはいくつかの方法があります。貯金するのもいいですし、投資をするという選択肢もあります。若いうちならまだ先は長いので、ある程度のリスクが取れるという点においては投資もアリですが、こればかりは人の性格によるところが大きいもの。貯金でも投資でも、自分に合っているほうを選択して老後資金づくりをしていいと思います。

しかし、自分は絶対貯金しかしないからといって、投資のことを何ひとつわからないままでいるのはオススメできません。視野が狭くなり、いざというときの選択肢が限られてしまいます。

また、新しい知識を吸収するのなら、時間に余裕があり、脳がまだ若くて覚えも早い時に社会勉強だと思って色々なことを学んでおいて損はないでしょう。年齢が上がってから投資信託ってどういうもの?というのでは、ちょっと恥ずかしいですよね。

老後資金を貯めるときに知っておいてほしいのは、iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)です。これは国の制度で、節税効果の恩恵を受けながら老後の資産形成ができるものです。この制度のことだけでもちゃんと知っておくと、NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)やつみたてNISAなど他の制度のことも頭に入りやすく、世間話に付き合うくらいはできるようになるはずです。

また、株や投資信託の大まかな仕組みも知っておくといいでしょう。上司などには投資をしているという人もいるでしょうから、簡単な話ができるくらいの知識はあったほうがいいですし、基本的な知識を身につければお金に強くなります。経済の動きにも興味が湧きますし、「これってこういうことだったんだ」と、経済ニュースがより身近に感じられるはずですよ。

貯金についても、今の利率がどれくらいなのかは言えるようにしておきましょう。教養としての株、投資信託、iDeCoなどについて早いうちに学んでおくことに損はありません。

自分の性格とお金の付き合い方を知っておく

人間、生きている間はずっとお金との付き合いが続くものです。しかし、年を取っても「お金との付き合いが苦手」「お金のことは難しくてよくわからない」と言ってしまう人もたくさんいます。そう思うのはお金と向き合うことをしてこなかったからですが、それではお金が貯まるはずがありません。

お金との付き合い方は、人によってベストな方法が違うと思います。性格の問題があるからです。お金が貯まらない理由が人それぞれであるように、その解決策も人それぞれなのです。あるだけ使ってしまうタイプなのか、そもそも収入が少ないのか……。

目標値が具体的に決まっていれば頑張れるという人もいますし、毎日コツコツ決まった金額を財布から貯金箱に入れるという貯金方法が合っているという人もいます。自分にとってベストなお金の付き合い方を知っておくことはその後の資産形成に大きくかかわってきます。

お金との付き合い方を知るうえで、自分が苦手なこと、得意なこと、こだわりたいこと、こだわりがあまりないこと、お金のことをどう思っているのか、お金とどう付き合っていきたいのかなどをしっかり考えてみてくださいね。

まとめ

いかがでしたか。早いうちにお金との付き合い方を確立できると、その後の生活がかなりラクになることと思います。責任のある仕事を任されるようになったり、結婚して子どもができれば、自分のことに構っている時間などほとんどなくなります。そうなる前に、ぜひ一度自分の資産形成と向き合ってみてはいかがでしょうか。

大塚 ちえ