6. 二人以上世帯「年金だけでは日常生活費すら払えない」60歳代で33.6%、70歳代で26.5%

J-FLEC(金融経済教育推進機構)が2025年12月に公表した「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」によると、年金生活において「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と感じている世帯の多さが浮き彫りになっています。

60歳代・70歳代の生活意識7/8

60歳代・70歳代の生活意識

出所:J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」をもとにLIMO編集部作成

データを見ると、二人以上世帯では60歳代の33.6%、70歳代の26.5%が日常生活費の捻出に苦労していると回答しています。

単身世帯においてはさらに状況が厳しく、60歳代で50.7%、70歳代で35.5%にのぼります。特に60歳代の単身世帯では半数以上が生活費をまかなえておらず、より深刻な実態がうかがえます。

6.1 「年金にゆとりがない」と感じる主な理由

「年金にゆとりがない」と感じる主な理由8/8

「年金にゆとりがない」と感じる主な理由

出所:J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」をもとにLIMO編集部作成

年金生活にゆとりがないと感じる背景には、社会情勢の変化や将来への不安が大きく影響しています。

具体的な理由としてすべての世帯・年代で最も多く挙がったのが「物価上昇等による費用の増加」であり、二人以上世帯の60歳代・70歳代ではそれぞれ約58%を占めています。

さらに、「医療費や介護費用の負担増」への懸念は年代を問わず一定数存在しており、リアルな不安としてのしかかっています。

加えて、特に60歳代では「将来的に年金支給額が切り下げられるのではないか」という制度そのものへの不安も目立っており、シニア世代が抱える複合的な悩みが表れています。

7. まとめにかえて

リタイア後は収入が減少し、標準的な65歳以上の無職夫婦世帯では毎月約3万円の赤字が生じ、貯蓄の取り崩しが必要な現実があります。

さらに、年金は「偶数月に2カ月分まとめて支給」されるため、現役時代とは異なる計画的な家計管理が不可欠です。

一方で平均貯蓄額が増加しているのは、将来を見据えて現役時代から計画的に備えてきた方々の、地道な努力の結果と言えるでしょう。

まずは「ねんきん定期便」でご自身の受給見込み額を把握することが第一歩です。

ベースとなる年金額を理解し、不足分をどう補うか早めにシミュレーションすることで、あなたに合った老後のマネープランを検討してみてはいかがでしょうか。

参考資料

マネー編集部貯蓄班