4. 2026年度の年金額改定:厚生年金は+2.0%、国民年金は+1.9%へ
2026年1月23日、厚生労働省は2026年度(令和8年度)の年金額改定率を公表しました。物価や賃金の変動を反映した結果、4年連続でのプラス改定となっています。
- 厚生年金(報酬比例部分): +2.0%の増額
- 国民年金(老齢基礎年金): +1.9%の増額
4.1 モデルケースで見る月額受給額の目安
今回の改定により、モデルケースにおける受給額は以下のようになります。
- 国民年金(満額): 月額 7万608円(前年度から+1300円程度) ※昭和31年4月1日以前に生まれた方は月額6万9108円
- 厚生年金(夫婦2人の標準モデル):月額 23万7279円(前年度から+6000円程度)
※標準モデルは、平均的な収入(賞与込みで月額換算45万5000円)で40年間就業した夫と、その期間に専業主婦だった妻という世帯を想定しています。
「月額約23万円なら生活できそう」と感じるかもしれませんが、これはあくまで「夫が40年間会社員、妻はずっと専業主婦」という昭和的な標準世帯を想定した一例です。
共働きや単身、自営業などライフスタイルが多様化した現代においては、この金額がそのまま当てはまる世帯ばかりではありません。実際の受給額は、現役時代の働き方や年金加入状況によって大きな個人差が生じます。
さらに、額面としての年金額は引き上げられているものの、「マクロ経済スライド(※)」の調整が入るため、実質的な価値は目減りしている点にも注意が必要です。
※マクロ経済スライド:公的年金被保険者(年金保険料を払う現役世代の数)の変動と平均余命の伸びに基づいて設定される「スライド調整率」を用いて、その分を賃金と物価の変動がプラスとなる場合に改定率から控除する仕組み
