かくいう筆者も、5歳と1歳の子どもを持つ親。5歳の長女はスイミングに通っているのですが、私自身も少し前まで“習い事行きたくない問題”に直面している親のひとりでした。
毎回スイミングに行く少し前の時間から、「あー、プール行きたくないなー」と言い出す娘。私自身が幼少期から長きに渡りスイミングをし、インストラクターの経験もあったため、娘にはなんとしてでも泳げるようになってほしいという思いがありました。そのため、数ヶ月通ってもスイミングに対してネガティブなイメージを払拭できない娘に対し、私のイライラは募るばかり。小学校に行けば必ず水泳の授業があるので、4泳法をマスターするまでは通い続けてほしいというのが私の想いでした。
わが家の娘は、プールに入るときだけ泣きわめいて入ってしまえば笑いながら楽しんでいるタイプ。終始泣き続けるわけではなく、入ってしまえば楽しめている様子だったので、私は娘がどれだけ泣きわめいても徹底して「行ってらっしゃい!」と態度を変えることはありませんでした。
水泳のインストラクターをしていた頃も、小さい子どものクラスを受け持っていたので、いろいろなケースを目の当たりにしてきた私。初めてでもケロっとして全く泣かない子、泣いていてもすぐに泣きやんで頑張ろうとする子、お母さんがプールサイドまで来てなかなか離れない子など、色んな子がいました。
子どもは、ママやパパのことが大好きです。小さければ小さいほど、ママ・パパと離れるのが寂しくてたまりません。でも、どんな子どもでもいざとなったら勇気を振り絞ることができます。その背中を押してあげるのは、他でもないママやパパ。
泣いている子どもを抱っこして、いつまでも「大丈夫かな?」と心配そうな顔で離れないのはNGだと思っています。なぜなら、不安そうなママやパパの顔を見ると、子どもも「この場所は安全じゃないのかもしれない」と不安になってしまうからです。
どれだけ子どもが嫌がっていても、まずは子どもに勇気を出させてあげるようフォローするのがベストなのではないでしょうか。ママやパパが「行ってらっしゃい!楽しんでおいで!」と笑顔で送り出してあげさえすれば、だんだんと子どもにも勇気がわいてくるものです。
泣きながら、嫌がりながらでも習い事に行けたら、頑張った子どもをしっかりと褒めてあげましょう。最初に何が嫌で泣いていたのか聞いてあげるのも、ひとつの方法です。子ども自身が「今日も頑張れた!」と思えるように接してあげるのが、最適な対応方法だと実感しています。
「嫌だから辞める」じゃなくて「嫌だけどちょっとやってみる」の意識を大切に
子どもが嫌がる姿を見ると、習い事をさせていること自体が間違っているんじゃないかと感じる人もいることでしょう。嫌なことを続けるのは、大人でもしんどいことです。でも、辞めるのは誰でもできるうえに、すごく簡単なこと。
簡単なことに流されず、自分の意見をしっかりと持つ大人に育ってほしいと願うなら、自分で選択し生き抜いていく力を身につけてもらわなければいけません。親が全て誘導するのではなく、子どもが“ちょっと頑張ってみよう”という気持ちになれるよう導いてあげることこそ、ベストな解決法なのではないでしょうか。
川西 まあさ