3. お金の価値が下がるインフレに「金投資」が有効な理由
お金の価値が下がり続ける環境下で、木村さんは「金(ゴールド)が最良の投資先の一つ」と説明します。
その理由の一つは、実物資産としての「価値上昇(資産保全)」です。お金の価値が下がれば、相対的に金という実物資産の価値が上がり、資産を保全する効果を発揮します。
二つ目は、金の「希少性」です。金は供給量が限られており、お金のように中央銀行が簡単に増やすことはできません。通貨の量がいくら増えても、金の希少性は変わらないため、その価値は維持されます。
三つ目は、「流動性の高さ」です。金は世界共通の基準で評価される普遍的な実物資産であるため、どの国でも価値が認められやすく、資産として非常に魅力的です。
4. 金価格はすでに「高すぎる」?
直近の金価格は高く推移していますが、「他の指標と比べると、まだ過熱感があるわけではない」と木村さんは解説します。
4.1 過去のインフレ期との変化率を比較
金価格を通常のチャート(金額)ではなく、対数チャート(変化率)で見ると、過去のインフレ期(1970年代や2000年代半ば)と比べ、直近の価格上昇の変化率はゆるやかであると捉えることができます。
4.2 マネーサプライとの比較
次に、金の価格を世の中に流通するお金の量(マネーサプライ)で割った指数で見てみます。過去の歴史的なインフレ期と比べ、現在の金価格水準はマネーサプライの量に対して平準的な状況にあることがわかります。今後もお金の供給量が簡単には減らせないという背景を考えると、金価格が歴史的な高値にあると判断するには早計であると言えます。
4.3 中央銀行の動向
個人投資家だけではなく、各国の中央銀行もインフレ対策と資産保全のために金の保有量を増やし続けています。
中央銀行は2000年代半ば以降、ネットで金を買い越しており、コロナ禍以降はそのペースをさらに加速させています。これは、プロの機関投資家や各国政府が、金を依然としてインフレに強い資産と見ていることを示します。
こうした強い需要の継続は、今後も金価格を支える材料となるでしょう。



