20代男性のBさんは、奥さんと教育方針の違いで揉めていると言います。奥さんは子どもを小学校から私立に入れたいと思っており、Bさんはせめて高校までは公立に行ってほしいと思っていました。

Bさんが悩んだのは、結婚前は奥さんも「子どもの教育には公立の学校がいい」と言っていたこと。それにもかかわらず、奥さんは幼稚園のママ友や奥さんのご両親の影響で、「私立一択」派になってしまったのだそう。

これでは子どもの教育資金に大きな差が出ますよね。それにも関わらず、Bさんは結局私立小学校の受験をさせることに同意してしまいました。お子さんは無事合格。高額な施設費を含む入学金にびっくりしたり、ほかの親の職業と自分の職業との差に気まずさを感じたりしながらも精一杯やってきた、とBさん。

しかし、月謝が高くて有名な塾に入れたい、スポーツクラブに入りたいという奥さんと子どもの要望には応えてきたが、もう続かないと嘆きます。Bさんは比較的高いお給料がもらえる業界で働いてはいますが、子どもの級友の親たちは医師や弁護士、官僚などが当たり前。

Bさんは、「子どもが中学に進む目前という今でもパートタイムでしか働かないのはなぜか」と奥さんに尋ねましたが、子どもの塾の送り迎えや土日のスポーツクラブの試合などに付き添わなければならず、これが限界だと答えが返ってきたのだそう。

子どもの教育には、かけようと思えばいくらでもお金がかけられてしまうものです。しかし、自分たちの収入としっかり相談しないと親が破綻してしまう可能性も。子どもの教育にお金をかけてあげたいという気持ちは理解できますが、自分たちの老後資金に充てる額をきちんと計算して準備しておかないと将来大変なことになってしまいますよね。

専業主婦か共働きか、どうする?

「結婚したら専業主婦でいてほしい」と旦那さんに言われて結婚したCさん。しかし、結婚して数年で旦那さんの会社が経営不振で収入が大幅に減り、生活にも困るようになってしまいました。子どもはまだ小さいけれど、社会復帰を考えていると伝えると旦那さんは激怒。「結婚前と約束が違う」と声を荒げて主張したのだそう。

Cさんは資格持ちで、パートタイムで働いたとしてもある程度の収入が見込めました。フルタイムで社会復帰すれば保育料を支払っても、生活費として出せるお金が増えて暮らしがカツカツではなくなると思ったCさん。それにも関わらず、旦那さんのOKが出ずに今もまだ専業主婦のままなのだそう。

時々こういう男性もいますが、共働きで結婚生活を送ることの何が不安なのか、何が気に入らないのかという点をはっきりさせて、それを解消することが大事です。奥さんが働くのと働かないのでは今の生活費にも大きな差が出ますし、貯金に充てるお金もふやせるので老後資金にも大きな差がつきます。お互いにメリットとデメリットを考えたうえでしっかり話し合う必要がありそうです。

まとめ

今回は3人の結婚生活におけるお金の絡む揉め事を見てきましたが、どれもありがちな話ですよね。結婚生活とお金は切っても切り離せないもの。パートナーと慎重に話し合いをしていく必要があります。ぜひ一度、彼らの経験について、「こんなシチュエーションに陥ったらどうしよう」と自分事として考えてみてくださいね。

大塚 ちえ