人気のテーマ型投資信託に投資するべきか~売れ筋トップ5の変遷を見る

人はどういうわけか、人気商品が気になります。たとえば、人気ラーメン店に1時間も並んだり、新しいiPhoneが出れば徹夜組が列をなしたりします。おそらく人間の脳の中には、「人気商品=良い商品」というシナプスができあがっているのでしょうね。

しかし、人気商品には流行り廃りがあるのも事実(iPhoneは根強い人気がありますが)。実は金融商品である投資信託でもこの傾向があり、売れ筋の投資信託は入れ替わり立ち替わりしているのをご存じでしょうか。

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人気の投資信託は3か月ごとに変わる

さて、本来、投資信託は長期運用でコツコツ積み上げ、リターンを獲得していくのが王道です。

しかしながら、なぜか日本では「人気の投資信託」が頻繁に変わります。投資信託は株式や債券が投資対象ですから、投資環境や相場状況の変化によって多少売れ筋の投資信託が変わってもおかしくありません。

でも、冷静に考えると株式は昔から株式だし、債券は昔から債券で、それぞれの投資対象の期待リターンやリスク値はそうそう大きく変わるものではありません。もっとも、債券に関しては世界中で金利が下がって、儲からない投資対象の代表格になってしまいましたが。

さて、図表1は、過去1年間(2018年3月末~2019年3月末)で、3か月ごとに売れ筋トップ5の投資信託がどのように変遷していったかを示しています。

図表1:資金流入額上位5本の投資信託の推移(過去1年間)

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出所:各種データベースにより筆者作成。注:各月末基準で、過去1か月間の資金純流入額上位5本の投資信託のランキング。

これを見ると明白ですが、1年前の売れ筋は“ロボット”や“技術革新”を追求したテーマ型のファンドが中心でした。同時期の第2位以下の4本のファンドの純資産総額(当時)は合計1兆1813億円にもなり、一大テーマになっていたのがお分かりになるでしょう。

第1位の投資信託は、証券会社のファンドラップ一任取引の投資対象となる特殊なファンドになりますので、一般に購入することはできません。おそらく、そのファンドラップの運用方針の変更で、日本債券に運用する割合が大きくなったと推察します。

それから3か月後の2018年6月末には、“ロボット”はどこかに消え、“バイオテクノロジー”や“フィンテック”が顔を出してきました。同年9月末では、設定から20年近く運用されている“netWIN”も再登場し、バイテク・ハイテク絡みのテーマが再注目されていました。

昨年の年末時点では、年末にかけて世界的に株価が軟調になったこともあり、日本株インデックスファンドの押し目買い(=株価が下がったところで買いを入れること)と見られるトレンドが一瞬発生しました。みなさん、その後うまく売り抜けていればいいのですが(笑)。

毎月分配型ファンドが復活!?

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執筆者
太田 創
  • 太田 創
  • 一般社団法人日本つみたて投資協会 代表理事

関西学院大学卒。1985年、三菱銀行入行。1988年より約10年間、ロンドンおよびサンパウロで資金為替・デリバティブ等の運用、投資信託の管理業務に携わる。その後、2000年からシティグループ(米)、UBS(スイス)、フィデリティ(米)、GCIにおいて投資信託のマーケティング・商品企画を統括。現在は一般社団法人日本つみたて投資協会・代表理事。主要な著書には、『ETF投資入門 』(日経BP 2008年)、『お金持ち入門』(実業之日本社 2015年 共著)、『毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資』(かんき出版 2019年)などがある。