12月も下旬となり、新しい年を迎える準備をはじめる時期となりました。

今年の家計状況を整理し、2026年からのライフプラン、特に老後の生活設計について考えてみてはいかがでしょうか。

老後の生活を考える上で、公的年金の受給額や現在の貯蓄で十分なのか、漠然とした不安を感じる方は多いかもしれません。

特に近年、65歳以上の高齢者世帯では「単身世帯」が増加傾向にあります。

おひとりさまの場合、現役時代に築いた資産と年金収入だけで長寿化する老後を安心して暮らせるのか、その心配はさらに大きくなることでしょう。

そこで今回は、公的な統計データをもとに、「高齢単身世帯」の貯蓄額や公的年金の受給状況を解説します。

また、60歳以降の人々が抱えるお金や健康面の不安にも触れ、人生100年時代における老後資金計画のヒントを探ります。

1. 高齢者の「おひとりさま世帯」は今や最多に

はじめに、65歳以上の高齢者がいる世帯の構成が現在どのようになっているか、厚生労働省が公表した『2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況』から確認します。

1.1 【2024年】65歳以上の世帯構成比率

  • 単身世帯:32.7%
  • 夫婦のみの世帯:31.8%
  • 親と未婚の子のみの世帯:20.4%
  • 三世代世帯:6.3%
  • その他の世帯:8.8%

2024年の調査結果によると、「単身世帯」が最も多く、次いで「夫婦のみの世帯」、「親と未婚の子のみの世帯」という順位になっています。