2.4 障害年金生活者支援給付金の月額、1級は6813円・2級は5450円
2025年は食品の値上がりなどもあり、家計に大きな打撃を与えた年でもありました。障害年金生活者支援給付金とは、物価の影響を受けやすい方の暮らしを下支えする目的で2019年の消費増税を機に創設された制度です。障害基礎年金を受給している方のうち、所得が一定以下の場合に対象となり、年金に上乗せして支給されます。
- 障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
上記のように、障害年金生活者支援給付金は障害等級1級と2級で給付金の月額がことなります。あくまでも一例ですが、たとえば、扶養家族がなく、所得が一定以下である障害等級1級の障害基礎年金受給者の方は、障害基礎年金と給付金と合わせて約112万円受け取るということになります。
この障害基礎年金は、障がいの状態に応じて等級が設けられています。
これは、障がいの状態によって生活や仕事に与える影響が異なるため、より障がいがある人に手厚い年金が支給されるようにするためです。障害基礎年金では、1級の方が2級よりも障がいの状態があり、日常生活に大きな制約がある場合に認定されます。
3. 【障害年金ニュース③】新規・再認定とも約8割!支給件数が多い「障がいの種類」とは?
2025年9月、日本年金機構は「障害年金業務統計(令和6年度決定分)」を公表しました。ここでは「どの障がいが」診断書種類別の支給件数を確認します。
3.1 《新規裁定》障害基礎・厚生年金の合計:13万848件
新規裁定とは、新たに障害年金を受けることが決定された件数です。
- 精神・知的障害:8万7697件(全体の67.0%)
- 外部障害:2万7121件(20.7%)
特に障害基礎年金では、精神・知的障害が全体の80.6%と非常に高い割合を占めています。
3.2 《再認定》障害基礎・厚生年金の合計:30万6248件
再認定とは、既に障害年金を受けている人が更新手続きを行った結果、引き続き支給が決定された件数です。
- 精神・知的障害:24万2325件(79.1%)
- 外部障害:3万7001件(12.1%)
- 内部障害:2万6922件(8.8%)
内部障害には呼吸器疾患、循環器疾患、腎疾患・肝疾患・糖尿病、血液・造血器疾患などが含まれています。
精神・知的障害分野で新規裁定・再認定ともに約8割と多くの支給決定が行われています。障害年金は、障がいのある方の生活を経済的に支える重要な社会保障制度であり、今後も適切な判定と制度運用の充実が期待されます。


