冷え込みが一段と厳しくなり、年の瀬を感じる12月。今週12月15日には年金支給日を迎え、家計のやりくりを考えた方も多いのではないでしょうか。

そんな中、「年収の壁」が178万円まで引き上げられるというニュースが飛び込んできました。「働く時間を増やしても大丈夫?」「手取りは本当に増えるの?」と気になる声も聞こえてきそうです。

今回は、政府と国民民主党の合意内容と、厚生労働省の統計をもとに、年収の壁見直しがパートタイム労働者の働き方や手取りにどんな影響を与えるのかを整理して解説します。

1. 「年収の壁」160万円→178万円へ!引上げで何がどう変わる?

今回の合意の最大のポイントは、「働く納税者の約8割をカバーするように手取りを増やす」ことにあります。具体的には、所得税がかかり始める「基礎控除」などの合計額を178万円に引き上げます。

1.1 年収階級別の減税額はいくら?

国民民主党の資料に基づくと、年収別の減税額は以下の通りです。

  • 年収500万円の場合: 4.7万円の減税
  • 年収600万円の場合: 5.6万円の減税

年収500万〜600万円の中間層で大きな減税効果が出る理由は、今回の改正で基礎控除などが大幅に引き上げられるためです。