日中関係の悪化を受け、株式市場では、中国関連銘柄から資金が流出する動きが見られました。

足元は落ち着いて推移していますが、中国による対抗措置が拡大すれば、関連銘柄には売りが向かうことが想定されます。

中国依存度が高い6銘柄をピックアップしました。

【中国依存度が高い銘柄6選】

【中国依存度が高い銘柄6選】

筆者作成

【中国依存度が高い銘柄6選】

  • 【中国売上比率54.1%】TDK(6762):電子部品 中国子会社ATLが柱
  • 【中国売上比率47.7%】村田製作所(6981):電子部品 生産高も2割が中国で影響大
  • 【中国売上比率32.9%】ピジョン(7956):ベビー用品 利益の大半は中国事業
  • 【中国売上比率31.2%】資生堂(4911):化粧品  中国および免税店に軸足
  • 【中国売上比率17.8%】良品計画(7453):無印良品 海外店舗の6割が中国+香港
  • 【中国売上比率15.1%】ファストリ(9983):ユニクロ グローバル旗艦店が中国に集中

※中国売上比率は24年度

この記事では、上記6銘柄について詳しく見ていきます。

1. TDK<6762>

TDKは電子部品大手です。社名は創業時の商号である東京電気化学工業に由来します。主力は電池関連の事業で、売り上げの過半数を占めます。

電池事業は中国子会社のATLが中核です。TDKは05年にATLを買収し、現在はスマートフォン向けの小型リチウムイオン電池で世界シェアの5~6割を握ります。ATLは最終利益が5年間で2.4倍に急成長しており、TDKの成長を支えています。

TDK<6762>の業績

TDK<6762>の業績

出所:TDK「決算短信」より著者作成

今期(26年3月期)も成長が続く見通しです。主力の電池事業は好調が続いており、全体でも増収増益を計画します。

 

TDK<6762>2026年3月期の連結業績予想

TDK<6762>2026年3月期の連結業績予想

出所:TDK「2026年3月期第2四半期決算短信」

1.1 TDKの株価チャート

TDKの株価はおおむね上昇傾向です。トランプ関税ショックに見舞われた25年4月は1165円まで急落したものの、以降は値を戻し、再び高値圏で推移しています。

TDKの株価チャート

TDKの株価チャート

出所:筆者作成