2. 70歳代単身世帯の貯蓄事情:「貯蓄ゼロ」の割合や平均額・中央値は?

次に、70歳代の単身世帯がどれくらいの貯蓄を持っているのか、金融経済教育推進機構の「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」から確認します。

70歳代・単身世帯の金融資産保有額(金融資産非保有世帯含む)

70歳代・単身世帯の金融資産保有額(金融資産非保有世帯含む)

出典:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」をもとにLIMO編集部作成

70歳代単身世帯における金融資産の保有額を、金額帯別の割合で見ていきましょう。

2.1 70歳代・単身世帯の貯蓄額分布

  • 金融資産非保有:20.4%
  • 100万円未満:7.1%
  • 100~200万円未満:8.1%
  • 200~300万円未満:4.2%
  • 300~400万円未満:3.7%
  • 400~500万円未満:3.5%
  • 500~700万円未満:6.9%
  • 700~1000万円未満:6.4%
  • 1000~1500万円未満:7.3%
  • 1500~2000万円未満:5.8%
  • 2000~3000万円未満:7.9%
  • 3000万円以上:17.5%
  • 無回答:1.2%

金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」によると、最も割合が高いのは「金融資産非保有」、つまり貯蓄ゼロの世帯で20.4%にのぼります。

一方で、「3000万円以上」保有する世帯も17.5%存在し、保有額には大きなばらつきがあることがわかります。

2.2 貯蓄額の平均と中央値

  • 平均:1489万円
  • 中央値:500万円

平均値は1489万円と高額ですが、これは一部の富裕層が数値を引き上げている影響が考えられます。

実態に近いとされる中央値は500万円であり、平均値とは大きな開きがあります。

この金額で日々の生活費の赤字補填や、旅行、家電の買い替え、突然の病気や介護などに備えるとなると、不安を感じる方も少なくないかもしれません。