株式市場の振り返り-薄商い中で日経平均株価は小反発、TOPIXは小幅続落

2019年4月9日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,802円(+40円、+0.2%) 小反発
  • TOPIX 1,618.7(▲1.3、▲0.1%) 小幅続落
  • 東証マザーズ株価指数 934.3(+3.0、+0.3%) 3日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:705、値下がり銘柄数:1,318、変わらず:117
  • 値上がり業種数:11、値下がり業種数:22
  • 年初来高値更新銘柄数:82、年初来安値更新銘柄数:80

東証1部の出来高は11億544万株、売買代金は1兆9,426億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。特段のニュースがない中、先週からの様子見スタンスが継続されました。売買代金は3日連続で2兆円を割りこむ厳しい閑散相場となっています。

そのような中、日経平均株価は方向感の乏しい値動きとなりました。前場の序盤に一時+50円高となりましたが、同じく前場の半ばには一時▲63円安となる場面も見られました。後場はやや膠着状態となりましたが、大引けに掛けて伸長した結果、小反発で引けています。終値は再び21,800円台に乗せてきました。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、最後はプラス圏を維持することができず、小幅続落となりました。中小型株への買いは弱かったと見られます。

東証マザーズ株価指数は3日続伸、売買代金は44日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は8,305万株、売買代金1,494億円となり、いずれも前日より増加しました。出来高は1億株に届きませんでしたが、売買代金は44日連続で1,000億円超となり、なおかつ、1,500億円に迫る水準まで膨らみました。個人投資家の物色意欲が再び強まった可能性もあります。

また、株価指数も小幅上昇ながら3日続伸で引けました。900ポイント割れの懸念はやや遠のき、ここから1,000ポイントを目指すかどうか注目されましょう。

米国HFによる株式取得が判明したソニーが急騰、コンビニ3社が揃って年初来安値更新

個別銘柄では、ファナック(6954)、ダイキン工業(6367)、富士フイルムホールディングス(4901)などが堅調に推移し、いずれも年初来高値を更新しました。

また、半導体関連銘柄も引き続き買われ、信越化学工業(4063)、アドバンテスト(6857)などが値を上げて年初来高値更新となり、東京エレクトロン(8035)やSUMCO(3436)も上昇して引けています。

さらに、小幅上昇が目立った自動車株の中で、唯一マツダ(7261)が大幅高となって年初来高値を更新しました。

その他では、楽天(4755)が大幅続伸で3日連続の年初来高値更新となったことに加え、アクティビストとして有名な米国ヘッジファンドによる株式取得が明らかとなったソニー(6758)が+9%超高の急騰で高値引けとなったことが目を引きました。

一方、小売株が総じて売られる中、とりわけ、コンビニ株が冴えない値動きとなり、セブン&アイ・ホールディングス(3382)、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)、ローソン(2651)の大手3社が揃って年初来安値を更新しました。

さらに、高島屋(8233)や前日に決算発表を行ったニトリホールディングス(9843)なども年初来安値を付けています。

また、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)や野村ホールディングス(8604)など金融株が前日に続き安く推移し、三井不動産(8801)など不動産株も売られたことが目立ちました。

新興市場(東証マザーズ)では、ASJ(2351)が連日のストップ高で引け、そーせいグループ(4565)も年初来高値を更新しました。一方、前日にストップ安で引けたビープラッツ(4381)は大幅続落となり、大幅安のZUU(4387)とともに年初来安値を更新しています。

葛西 裕一