暖房費や食料品の値上げが続き、年金生活の家計に負担がかかりやすい冬の時期。

こうしたなか、再来月2月に支給される「年金生活者支援給付金」は、老齢基礎年金を受給する65歳以上の人にとって、家計を支える重要な制度です。

2025年度は物価動向を踏まえ、給付額がプラス2.7%増額され、来年3月分まで適用されます。ただし、受給には本人だけでなく世帯全員の所得要件があり、対象外となるケースもあります。

本記事では、制度の概要から支給要件、給付額、手続きの考え方までを整理して解説します。

1. 「年金生活者支援給付金」とは

「年金生活者支援給付金」は、基礎年金の受給者が一定の所得要件などを満たす場合、年金額に上乗せして受け取ることができる給付金です。

受給中の年金種類に応じて、それぞれの給付金が設けられています。

  • 老齢年金生活者支援給付金
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

すでに基礎年金を受給中の人が、所得が下がったことなどにより新たに「年金生活者支援給付金」の対象となった場合、例年9月の第1営業日(2025は年9月1日)以降順次、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が緑色の封筒で届きます。

※老齢年金を繰上げ受給中の人には、別の様式で届きます。

年金生活者支援給付金請求書(はがき型)

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金」

 

なお、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が届いた場合電子申請による請求書の提出も可能です。

スマートフォン(またはPC)とマイナンバーカードにより電子申請で提出した場合、郵送での提出は不要となります。