50歳前後になると、年金だけで老後の生活費をまかなえるのか、不安を感じ始める人も多いのではないでしょうか。そうした中で、老後資金づくりの選択肢の一つとして話題に上がりやすいのが「新NISA」です。
2024年に制度が刷新されたNISAは、非課税期間が無期限となり、より使いやすくなりました。月5万円の積立投資を15年間続けると、運用利回り次第で大きな資産を築くことが可能です。
しかも少額から始められ、自動積立で感情に左右されない投資ができるため、初心者でも安心。本記事では、NISAを活用した賢い資産形成の方法と、積立投資が初心者におすすめの理由を詳しく解説します。
1. 非課税制度としての「NISA」―基本的な仕組みと特徴
NISAは少額投資非課税制度の略称で、投資による利益に税制上の優遇措置が適用される仕組みです。一般的な投資では得られた収益に対して約20%の税金がかかってしまいますが、この制度を使えば税金が免除されるため、運用で得た利益を丸ごと手にすることができます。将来に向けた資産づくりを考えているなら、ぜひ活用したい制度といえるでしょう。
この制度は2024年に刷新され、非課税で保有できる期間に上限がなくなりました。じっくりと時間をかけて資産を増やしていくことができるだけでなく、急にお金が必要になった際には換金することも可能です。結婚や住宅購入、教育費など人生の様々な場面に柔軟に対応できる点も見逃せません。
2024年からは制度が新しくなり、非課税投資枠の保有期間は無期限となりました。長期的な資産形成に適しているだけでなく、必要に応じていつでも現金化できる柔軟性もあり、さまざまなライフイベントに対応できます。
2. 「15年間・毎月5万円」積立投資した場合の資産額をシミュレーション
15年にわたり月5万円ずつ投資を続けた場合、どれくらいの資産になるか想定してみましょう。年間の運用利回りを1%から5%の範囲で設定してシミュレーションすると、15年経過時点での資産額には大きな差が生まれることがわかります。
シミュレーション結果が必ず実現するわけではありません。ただし、運用で得た収益に課税されないメリットを踏まえると、ある程度リスクを受け入れて運用する方が理にかなっているといえます。
なお、全世界の株式へ分散投資すると、長い目で見ると年5%から7%程度の収益が見込めるとされています。そのため、NISA口座では株式の比重を高めた運用を検討するのがおすすめです。
3. 投資初心者向けに積立投資がよく取り上げられる理由を整理
これから投資を始めようとしている方におすすめなのが、機械的に淡々と投資を継続できる積立投資です。積立投資が投資初心者におすすめといわれる理由について、具体的に解説します。
3.1 少額から始められるため心理的ハードルが低い
積立投資の魅力は、まとまった資金がなくても投資を始められる点です。多くの証券会社では月々100円や1000円といった少額から積立投資を開始できるため、貯金感覚で無理なく投資を始められます。
いきなり大きな金額を投資するのは不安という初心者の方でも、気軽にチャレンジできるでしょう。また、少額から始めることで、実際に投資を体験しながら市場の動きを学べるという教育的な側面もあります。
3.2 ドルコスト平均法により価格変動リスクを分散できる
積立投資では定期的に一定額を投資し続けるため、自然とドルコスト平均法という投資手法を実践できます。これは価格が高い時には少なく、価格が安い時には多く購入することで、平均購入単価を平準化できる手法です。
市場のタイミングを読むことは、投資のプロでも難しいとされています。積立投資なら値動きを気にせず機械的に続けられ、長期的には安定したリターンを期待できます。初心者が陥りがちな高値掴みのリスクも軽減されるのです。
3.3 自動化することで感情的な判断を避けられる
積立投資は一度設定すれば自動的に買付が行われるため、日々の相場変動に一喜一憂する必要がありません。投資初心者が失敗する原因の多くは、値下がり時の恐怖や値上がり時の欲望といった感情的な判断にあります。
しかし自動積立なら、市場が暴落している時でも淡々と投資を続けることができ、結果的に安値で多くの口数を購入できるチャンスになります。この仕組みは、投資における重要な原則である「長期保有」「長期投資」を自然に実現してくれるのです。
4. 老後資金を考えるうえで意識しておきたいポイント
NISAを活用した積立投資は、これから資産形成を始める方にとって最適な選択肢です。
月100円からスタートできる手軽さと、ドルコスト平均法による価格変動リスクの分散効果により、投資初心者でも無理なく続けられます。特に2024年以降は非課税期間が無期限となり、長期的な資産形成に最適な環境が整いました。
投資で成功するカギは、感情に流されず機械的に継続すること。自動積立を設定すれば、市場の上下に一喜一憂することなく、着実に資産を積み上げられます。まずは少額から始めて投資に慣れ、徐々に金額を増やしていくのがおすすめです。
参考資料
柴田 充輝