みなさんは、ご自身が老後にどのくらいの年金を受け取ることができそうか、確認してみたことはありますか?
受給年齢が近づいた方であれば「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」でしっかり把握されている方もいらっしゃるでしょう。一方、20代・30代の若い皆さんの場合は「そんな遠い将来の話、ピンとこない・・・」という方も多いかもしれません。
公的年金の支給額は毎年見直しが行われるものですが、現在のシニア世代がどのくらい受給しているかを知ることで、ご自身の老後のお金事情を具体的にイメージすることができます。
老後に受け取れる年金額は、日本の公的年金制度の仕組み、特に現役時代の就労スタイルに大きく左右されます。
今回は、公的年金がどのような構造になっているのか、そして今のシニア世代の平均的な受給状況を確認しながら、イマドキの年金事情についてご紹介していきます。
1. 公的年金、2025年度は前年度から「プラス1.9%」
公的年金の支給額は、物価や賃金の動きを踏まえて毎年度見直されます。
2025年度は、2024年度比で1.9%の引き上げが実施されました。
1.1 2025年度の支給額「国民年金と厚生年金」の年金額例
- 国民年金(老齢基礎年金(満額))(※1):6万9308円
- 厚生年金:23万2784円(夫婦2人分)(※2)
※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額6万9108円(対前年度比+1300円)
※2 厚生年金は「男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)」で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
1.2 年金支給日カレンダー
公的年金は偶数月の15日に支給され(15日が土日と重なる場合は直前の平日に前倒し)、前月分までの2か月分がまとめて振り込まれる仕組みになっています。
【一覧表】2025年 年金支給日カレンダー

出所:日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」などをもとにLIMO編集部作成
2025年は「12月15日 月曜日」が年内最後の支給日となります。この日に「10月分と11月分」の年金が支給されるのです。
