ここ最近、チョコレートやドリンクなどあらゆる商品に「ビフィズス菌」や「乳酸菌」という言葉が並び、腸の健康を意識する“腸活”という言葉を目にするようになってきました。その腸活の中でも、主役とも言える食品はやはりヨーグルト。健康に良いとされる菌を含んでいるヨーグルトは“機能性ヨーグルト”と呼ばれ、毎朝食べているという人も少なくないでしょう。
しかし、ヨーグルト市場では、近年消費者にある兆候が見られると言います。それは「菌疲れ」。巷には健康に良いとされるさまざまな菌を含む食品が非常にたくさん存在しているけれども、具体的な効果や効能についてはよくわからないため、摂取することから離脱してしまう傾向が見られているのだとか。
ヨーグルトの菌の効果効能について正しく理解している人は約1割
株式会社ネオマーケティングが2019年3月にリリースした「健康と腸活に関する調査」によると、ヨーグルトの菌に対する効果効能について、「正しく理解できている」と回答した人はわずか1割程度にとどまりました。
実際のところ、国内のヨーグルト市場も2009年から年々拡大を続けていたものの、2017年頃からは踊り場を迎えています。消費者の健康志向は高まり機能性ヨーグルトも多種多様に増えてきているものの、含まれている菌が持つ力や体に及ぼす効果について正しく理解し、個別の目的のために特定のヨーグルトを買って食べているという人が同じように増えているわけではないことがわかります。
そんな中、「ビフィズス菌が生きて腸まで届き、おなかで増える」ということを訴求している商品「BifiXヨーグルト」を展開する江崎グリコ株式会社は、同商品のリニューアルを発表。4月3日には、アンバサダーを務める綾瀬はるかさんも登壇したリニューアル記念イベントがプレス向けに開かれました。
腸内年齢検査キット、“綾瀬はるか腸”へのニーズは呼び起こされるか
同社常務執行役員 マーケティング本部長の奥山真司氏は、こうした現在のヨーグルト市場について「消費者に対していかにわかりやすく、食べ続けたり飲み続けたりすることで体にもたらす菌の働きをいかに実感してもらえるかが最も重要」と見解を述べました。
そして、「食を通して国民の体位を向上する」という企業理念に立ち返り、医療や介護に頼らず健康寿命をいかに伸ばすかという社会全体の課題に対する同社ならではの決意を表明。その上で、「腸から体全身を健康にする」というBifiXヨーグルトをリニューアルし、さまざまなブランド戦略を行っていくことも発表しました。
その一つとして、太りやすさや肌の調子に関わる腸内フローラのバランスを独自基準で指標化し、算出した偏差値である”腸内年齢“を調べることができる検査キットを展開。自分の腸内年齢がわかりやすく数値化されることで、より腸の健康を意識し、ヨーグルトに含まれる菌の正しい理解を促していくことが目的だと言います。
さらに、同商品のアンバサダーには健康的で元気なイメージのある女優の綾瀬はるかさんを抜擢し、幅広く消費者に商品PRをしていくそう。実年齢33歳時点で24歳の腸内年齢だった綾瀬さんを起用することで、「BifiXヨーグルトを食べて綾瀬はるかのような腸になりたい」というニーズを訴求する狙いです。