シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はファミリー向けイタリアンレストラン「サイゼリヤ」を運営するサイゼリヤ(7581)の、2019年3月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績はどうだったか
2019年4月2日に更新されたサイゼリヤの2019年3月既存店売上高は、対前年同月比99.3%でマイナス成長となりました。
内訳は客数が98.7%とマイナスの一方で、客単価がほぼ横ばいの100.7%という今期の傾向は変わらず。ただし1月の既存店売上高97.7%から、2カ月続けての改善を見せています。
また全店合計の売上高は100.3%となり、12月以来のプラス成長となりました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、2019年8月期のこれまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか。
既存店売上高は今期全ての月でマイナス成長が継続中。マイナスは前期から続いており、遂に12カ月連続となってしまいました。
1年続けてのマイナス成長ながら、客単価は全ての月で100%を超えています。すなわち、客数の減少が売上高のマイナス要因となっているわけです。
全店売上高はプラス月4カ月、マイナス月3カ月。3月がプラス成長となった結果、プラス月がマイナス月を1カ月上回りました。
過去1年の株価動向はどうだったか
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社株価は2018年1月の3,800円台から下落を開始。12月25日に1,696円の安値を更新するも、1月には2,000円を回復しました、その後、3月27日に2,188円にまで上昇した後に下落し、現在は2,100円前後での取引が継続中です。
既存店売上高のマイナス成長が1年続くことになりました。月次の推移では改善傾向も見られるため、プラスに転じるタイミングが注目されます。
参考資料:サイゼリヤ月次報告(2019年8月期)
LIMO編集部