今年も残すところあとわずかとなり、年末に向けて来年の生活設計や資産状況について見直しを始めている方もいらっしゃるかもしれません。
止まらぬ物価高などにより、公的年金だけで老後の生活をカバーできるのか?不安は高まっています。特に、一定の所得要件を満たす年金受給者にとって、年金に上乗せして受け取れる「年金生活者支援給付金」は、生活の安定に欠かせない制度です。
この給付金は、老齢、障害、遺族の3種類があり、要件を満たしても請求手続きをしなければ受け取れません。
本記事では、年金生活者支援給付金の支給要件と2025年度の給付基準額を詳しく解説します。
さらに、高齢者世帯の平均所得構成や、国民年金・厚生年金の平均受給額といったデータも比較しながら、ご自身の老後資金計画の一助としてお役立てください。
1. 「年金生活者支援給付金」とはどんな制度?
「年金生活者支援給付金」は、基礎年金の受給者が一定の所得要件などを満たす場合、年金額に上乗せして受け取ることができる給付金です。
受給中の年金種類に応じて、それぞれの給付金が設けられています。
- 老齢年金生活者支援給付金
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
すでに基礎年金を受給中の人が、所得が下がったことなどにより新たに「年金生活者支援給付金」の対象となった場合、例年9月の第1営業日(2025は年9月1日)以降順次、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が緑色の封筒で届きます。
※老齢年金を繰上げ受給中の人には、別の様式で届きます。

なお、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が届いた場合、電子申請による請求書の提出も可能です。
スマートフォン(またはPC)とマイナンバーカードにより電子申請で提出した場合、郵送での提出は不要となります。