あっという間に2025年も残りわずかとなり、2020年代も後半に突入しようとしています。
今年は「2025年問題」と言われる、超高齢化社会への突入の年でもあり、今国民の5人に1人が75歳以上の後期高齢者と言われております。
この現実は、医療や福祉、社会保障制度にも大きな影響を及ぼすとされております。
その中でも、私たちの将来の生活に大きく関わるのが「公的年金」です。このまま少子高齢化が進むと、将来受け取れる公的年金が今より少なくなる可能性もあります。
今回は、老後のための資金準備を進めるための第一歩として、公的年金制度の「いま」をしっかりと把握しましょう。
1. 日本の公的年金は「国民年金と厚生年金」の2階建て
日本の公的年金制度は「2階建て構造」と呼ばれており、基礎部分となる「国民年金」の上に、働き方に応じて「厚生年金」が上乗せされる形で成り立っています。
本章では、それぞれの制度の内容をより詳しく見ていきましょう。
1.1 「国民年金（1階部分）」の概要をおさらいしよう！
- 加入対象：原則として日本国内に住む20歳以上から60歳未満の全ての人
- 年金保険料：全員一律（※1）
- 老後の受給額：40年間納付すると65歳以降に満額（※2）を受給できる
※1 国民年金保険料の月額：2025年度 1万7510円
※2 国民年金（老齢基礎年金）の月額：2025年度 6万9308円
1.2 「厚生年金（2階部分）」の概要をおさらいしよう！
- 加入対象：会社員や公務員、一定要件を満たすパート・アルバイトの人が国民年金に上乗せして加入
- 年金保険料：報酬（賞与・給与）に応じて計算される（上限額あり※3）
- 老後の受給額：国民年金に上乗せして受給。厚生年金部分は年金加入期間や納付済保険料により個人差が出る。
※3 保険料額は標準報酬月額（上限65万円）、標準賞与額（上限150万円）に保険料率をかけて計算されます。
加入している年金の種類によって、将来受け取る年金額には違いが生じます。
国民年金のみの人と比べて、厚生年金にも加入している場合は上乗せ部分があるため、受給額が高くなるのが一般的です。
