5.2 国民年金の受給額に見られる個人差
- 〈全体〉平均年金月額：5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額：5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額：5万5777円
国民年金の受給額分布（1万円ごと）
- 1万円未満：5万8811人
- 1万円以上～2万円未満：24万5852人
- 2万円以上～3万円未満：78万8047人
- 3万円以上～4万円未満：236万5373人
- 4万円以上～5万円未満：431万5062人
- 5万円以上～6万円未満：743万2768人
- 6万円以上～7万円未満：1597万6775人
- 7万円以上～：227万3098人
国民年金の平均年金月額は男女全体、男性・女性ともに5万円台です。
ボリュームゾーンは「6万円以上～7万円未満」となっています。
個人差については、上のグラフの受給額分布が示すとおり、「月額1万円未満～7万円以上」となっています。
6. まとめにかえて
今回は、公的年金の仕組みから平均受給額、そして年金生活者の家計実態までをデータで見てきました。
厚生年金と国民年金では受給額に大きな差があり、現役時代の働き方が老後の生活に直結することがお分かりいただけたかと思います。
また、データからは多くのシニア世帯が毎月赤字の家計となっており、公的年金だけでゆとりある生活を送るのは簡単ではない現実も見えてきました。
年末を迎え、来年の計画を立てるこの時期に、一度ご自身の「ねんきん定期便」を確認したり、将来のライフプランについて考えてみてはいかがでしょうか。
早い段階から自身の状況を把握し、必要に応じて資産形成などの準備を検討することが、安心して老後を迎えるための第一歩になるかもしれません。
参考資料
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年（令和6年）平均結果の概要」
- 厚生労働省「2024（令和6）年 国民生活基礎調査の概況」II 各種世帯の所得等の状況
- 厚生労働省「2024（令和6）年 国民生活基礎調査の概況」用語の説明
宮野 茉莉子
