3. つるバラの冬剪定《時期&方法》

つるバラの冬剪定をしている様子

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3.1 剪定の最適時期

つるバラの冬剪定と誘引は、12月下旬から1月中旬が適期。枝が硬く締まって曲がりにくくなる前に作業するのがポイントです。

3.2 古い枝の更新と整理

つるバラは新しい枝の方が花付きがよいため、古くて太く木質化した枝や、細くて弱い枝、病気の枝などを根元から切断し、勢いのある新しい枝を主幹として残しましょう。

株全体の風通しと日当たりが改善し、新しい枝に養分が集中して、翌年の充実した開花が期待できます。

3.3 枝先の剪定と誘引

長く伸ばしたいつるバラは、主幹となる枝の先から、全体の1/4~1/3程度を、充実した芽の上で切り詰めます。枝全体から多くの側芽が伸び、花数が増えるように、アーチやフェンスに水平に誘引しましょう。

4. 木立バラの冬剪定《時期&方法》

木立バラの冬剪定をしている様子

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4.1 剪定の最適時期

木立バラの冬剪定の適期は、バラが完全に休眠期に入る1月中旬から2月上旬にかけて。春からの健全な生育と美しい樹形のため、また良質な花を咲かせるための重要な作業です。

4.2 細枝と内向き枝の整理

株全体の風通しをよくするために、細く弱い枝や枯れた枝、病害虫の被害を受けた枝、株の内側に向かって伸びている枝を、付け根から完全に切り除きましょう。

主要な枝が3~5本程度残るように整理することで、残された枝に養分が集中し、太く充実した枝になります。

4.3 枝の切り戻し

残した主要な枝は品種や樹勢によって異なりますが、一般的には枝の長さの1/2から2/3程度を、外側を向いた充実した芽の上で切りましょう。

勢いのある品種や大きく育てたい場合は浅く切り、樹勢が弱い品種や低くコンパクトにしたい場合は深く切ることで、次のシーズンの生育をコントロールできます。

5. 野趣あふれる美しいバラでナチュラルガーデンを品格のある空間に

優雅さと気品を兼ね備えながら、自然な庭にもなじむバラたち。主張しすぎない穏やかな花姿とほのかな芳香が、癒やしと安らぎを与えてくれます。

冬の間に適切な剪定をすることで、翌春の花付きがよくなり、樹形も理想どおりに。風景と調和する可憐なバラで、ナチュラルガーデンを品格のある空間にしてみませんか。