12月も下旬を迎え、 街はクリスマスの華やぎと正月の準備が入り混じる慌ただしい時期となりました。

年末の賞与支給や来年度の昇給予測などの話題が増えるこの時期、ご自身の収入や働き方、そして他業界の給与水準が気になる方も多いのではないでしょうか。

数ある職業の中でも、堅実で安定したイメージを持つ「銀行員」ですが、その年収の実態はどのようになっているのでしょうか。

銀行員の給与体系は、役職や年次によって大きく変動し、年代ごとに特徴的な推移を見せます。

また、近年の金融業界を取り巻く環境の変化が、給与にどのような影響を与えているのかも注目のポイントです。

本記事では、20歳代から60歳代までの年代別平均年収を詳しく紹介し、全産業の平均年収との比較を交えながら、銀行員の給与事情を分かりやすく解説します。

ご自身のキャリア形成や、将来の収入イメージを描く際の参考にしてください。

1. 【元銀行員が解説】銀行員の「平均年収」ってどれくらい?

政府統計の総合窓口に掲載されている「賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査」によると、銀行員の平均年収は次のように示されています。

※ここでいう銀行員は、「金融営業職業従事者」に該当します。

  • 平均年収:約631万1200円
    • きまって支給する現金給与額(※1):40万1900円
    • 年間賞与・その他特別給与額(※2):148万8400円

一方、国税庁が公表している「令和6年分 民間給与実態統計調査」では、給与所得者全体の平均年収は478万円となっています。

この全体平均と比べると、銀行員の平均年収は相対的に高い水準にあるといえるでしょう。

もっとも、これらの金額はいずれも全年齢層を含めた平均値であり、実際の収入は年齢や勤続年数、役職などによって大きく差が生じます。

次章では、銀行員について、年齢別に「月収」「ボーナス」「年収」の平均額を詳しく見ていきます。

※1 きまって支給する現金給与額:毎月定期的に支払われる基本給や各種手当を含む月ごとの給与部分
※2 年間賞与・その他特別給与額:年に数回支給される賞与や臨時の特別手当などを指すもの