株式市場の振り返り-日経平均株価は大幅続落、一時▲400円超安も終値は21,000円を維持

2019年3月28日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,033円(▲344円、▲1.6%) 大幅続落
  • TOPIX 1,582.8(▲26.6、▲1.7%) 大幅続落
  • 東証マザーズ株価指数 955.6(▲5.4、▲0.6%) 3日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:229、値下がり銘柄数:1,878、変わらず:31
  • 値上がり業種数:1、値下がり業種数:32
  • 昨年来高値更新銘柄数:12、昨年来安値更新銘柄数:66

東証1部の出来高は12億2,478万株、売買代金は2兆2,696億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米国株式市場が軟調に推移したことや円高進行等により、利益確定売りが優勢となりました。ただ、期末を控えて様子見スタンスも強く、盛り上がりに欠けた商いとなったようです。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏での推移となりました。寄り付きから大幅安となり、前場の半ばには一時▲404円安まで下落し、21,000円割れとなる場面が見られました。

その後は膠着状態となり、下値を模索することはなかった一方で、反発も限定的のまま引けています。終値では何とか21,000円台を維持しました。

なお、TOPIXも同じような値動きで大幅続落となり、終値では3日ぶりに1,600ポイントを割り込みました。

東証マザーズ株価指数は続3日ぶり反落、売買代金は36日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は9,190万株、売買代金1,548億円となりました。出来高は前日より減りましたが、売買代金は概ね横ばいでした。出来高は再び1億株を下回りましたが、売買代金は36日連続で1,000億円超になるなど、医療バイオ関連株を中心に個人投資家の物色意欲はまだ続いていると考えられます。

また、株価指数は3日ぶりの反落で引けましたが、下落率は大型株市場に比べて小幅に止まっており、個人投資家の買い意欲が強いことを示唆しています。

塩野義製薬など医薬品株が総じて下落、ボーイング事故問題で東レが再び安値更新

個別銘柄では、アステラス製薬(4503)や塩野義製薬(4507)など医薬品株が総じて大幅安となり、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)などコンビニ株も売られ、セブン&アイ・ホールディングス(3382)は昨年来安値を更新しました。

また、SUBARU(7270)が大幅下落になるなど自動車関連株も値を下げ、日野自動車(7205)やデンソー(6902)などが昨年来安値更新となっています。

さらに、米国ボーイング社の墜落事故問題が再び蒸し返されたこと等から、またもや東レ(3402)が昨年来安値を更新しました。

その他では、ソニー(6758)やパナソニック(6752)など主力ハイテク株が下落したほか、金融株にも売り圧力が続き、りそなホールディングス(8308)が連日の昨年来安値更新となったのが目を引きました。

一方、数少ない値上がり銘柄では、任天堂(7974)が堅調に推移し、株式分割を実施した村田製作所(6981)が上昇したのが目立ちました。また、ハイテク株ではアドバンテスト(6857)も小幅上昇となっています。

新興市場(東証マザーズ)では、前日に爆騰したアンジェス(4563)が一転して大幅反落となり、CYBERDYNE(7779)も大幅安となりました。一方、ロゼッタ(6182)が急騰して高値更新となり、EduLab(4427)も爆騰して高値を付けています。

葛西 裕一