3. 「こども一人2万円!」子育て支援の手当!冬に嬉しい電気・ガス料金の支援策とは?
第1の柱の中で、特に子育て世帯の家計に直結し、すぐに恩恵が受けられる二つの重要な施策を詳しく見ていきましょう。
3.1 物価高対応子育て応援手当(仮称)
物価高の影響を強く受けている子育て世帯に対し、「物価高対応子育て応援手当(仮称)」が支給されます。
- 支給対象:0歳から高校3年生まで(平成19年4月2日から令和8年3月31日までに出生した児童)のこども達
- 支給額:こども1人あたり一律2万円を支給
- 所得制限:所得制限なし
- 支給方法:自治体が保有する子育て支援関連システムを活用し、
「プッシュ型」で可能な限り早期に支給開始
この一律2万円の給付は、食費や教育費など、物価高で増大した子育て費用を直接的に支援するものであり、子どもの健やかな成長を応援する役割が期待されています。
3.2 エネルギーコストの負担軽減
寒さが厳しく、電力・ガス使用量が最も大きくなる2026年1月〜3月の期間、電気料金と都市ガス料金の負担軽減が実施されます。
- 電気料金:低圧契約(一般家庭など)に対し、1kWhあたり4.5円の支援(3月は1.5円)が実施されます。
- 都市ガス料金:家庭用に対し、1㎥あたり18円の支援(3月は6円)が実施されます。
これにより、電気・ガス合計で、3ヶ月間で7000円程度の値引き効果が想定されています。
さらに、ガソリン価格に対しても、当分の間税率(いわゆる暫定税率)廃止に向けた定額引下げ措置が実施され、1世帯あたり1万2000円程度の負担軽減効果が見込まれています。燃料価格の支援は、家計の負担だけでなく、物流や生産コストの安定にもつながり、間接的に子育て世帯を含む全ての家計を助けます。
4. まとめにかえて
今回の総合経済対策は、短期的な物価高対策と中長期的な成長投資を両立させる大規模なものです。
家計への直接的な支援としては、「物価高対応子育て応援手当(仮称)」による子ども一人あたり一律2万円の給付(所得制限なし)や、寒くなる時期に合わせた電気・ガス料金の負担軽減が核となります。これらの施策は、家計の負担を少しでも和らげるための期間限定の措置であり、この間に経済全体の回復と賃上げの実現が期待されます。
ご家庭では、これらの支援策を活かし、今後の家計設計に役立てることが重要です。
参考資料
- 内閣府「概要・「強い経済」を実現する総合経済対策~日本と日本人の底力で不安を希望に変える~」
- 内閣府「「強い経済」を実現する総合経済対策の経済効果」
- 内閣府「「強い経済」を実現する総合経済対策~日本と日本人の底力で不安を希望に変える~ 政策ファイル」
村岸 理美

