収入を増やしたい、そう考えている方は多いと思います。収入が多ければ、貯金もしやすいでしょう。仮に年収1000万円だとしたら、簡単に貯金できて人生設計も楽だろうなと感じる方も多いと思います。
国税庁の「平成29年分 民間給与実態統計調査」(2017年)によると、1年を通じて勤務した給与所得者4945万人に対し、年間給与額が1000万円を超えているのは222万人とわずか4.5%です。年収1000万円を達成している人は、希少なのです。
貯蓄1000万円は高所得でなくても達成できる
年収が少なくても、共働きや節約により貯蓄1000万円を達成できる人もいます。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯]」(18年)によると、金融資産保有世帯2768世帯に対し、1000万円以上の金融資産を保有している世帯は1375世帯と49.7%存在します(この調査で回答が得られた3579世帯に対しては、38.4%)。前述した国税庁の調査とは単純比較できませんが、年収1000万円よりも貯蓄1000万円の方が達成しやすいのではないでしょうか。
※「金融資産」・・・定期性預金・普通預金等の区分にかかわらず、運用の為または将来に備えて蓄えている部分
また年収は事業年度により上下する可能性がありますが、貯蓄はストックできるお金です。貯蓄分を運用することで、安定的に資産を増やしていくことも可能となります。
日頃から資産運用の知識を習得していきましょう。時間の経過を運用に活かすことが、資産管理のコツなのです。
最初のハードルは100万円
貯蓄の目標を1000万円に設定した場合、意外な関門は最初の100万円だと言われています。消費をコントロールする必要もあるため、100万円は届きそうなのにクリアできない難しさがあるようです。
貯蓄をするには、収入を増やすか支出を見直すという基本ポイントがありますね。まずは家計という資金の流れを把握してみましょう。アナログな家計簿に限らず、銀行口座のアカウントと連動したアプリなどを利用すると複数のお金の一元管理が簡単になります。