12月は年金の支給月であり、家計管理をするシニアの方にとって特に重要な時期です。

物価高が続く中、生活費の不足感を抱える年金受給者が増えていることから、注目されているのが「年金生活者支援給付金」。

一定の所得基準を満たす対象者に対し、年金に上乗せして支給される制度です。

12月15日の支給日を前に、「自分は対象になるのか」「給付額はいくらなのか」「申請は必要なのか」と気になる人も多いはず。本記事では、給付金の基準額・平均支給額・対象者・申請方法をわかりやすくまとめて解説します。

1. 年金に上乗せ支給される「年金生活者支援給付金制度」とは?

「年金生活者支援給付金」は、公的年金額やその他の所得が一定基準より低い人を対象に支給される給付制度です。

老齢・障害・遺族の各年金ごとに要件が設けられており、公的年金に上乗せして2カ月に1回支給されます。

また、給付額については公的年金と同様に毎年度見直しが行われます。

1.1 【2025年度】「年金生活者支援給付金」の給付基準額はいくら?

2025年度の「年金生活者支援給付金」は、前年度から2.7%引き上げられ、6月(4・5月分)支給分から新しい給付額が適用されています。

2025年度における各給付金の月額は次のとおりです。

  • 老齢年金生活者支援給付金(月額):5450円(※基準額)
  • 障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
  • 遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円

障害年金生活者支援給付金は、障害等級が1級か2級かで支給額が異なります。

老齢年金生活者支援給付金は、上記の基準額をもとに、保険料納付状況などを反映して実際の金額が決まります。

たとえば、給付基準額と同額の老齢年金生活者支援給付金を受け取れる場合、12月15日には10月分と11月分を合わせて「1万900円」が支給されます。