12月に入り、年末の医療費控除や確定申告の準備を意識する時期となりました。寒さが厳しくなる中、医療費や保険制度への関心も高まります。

特に、75歳を迎えると原則として加入する「後期高齢者医療制度」は、生活設計に大きな影響を与えるポイントです。

保険料は所得に応じて決まり、年金収入195万円の場合、全国平均で月額5673円、地域によってはさらに高くなるケースもあります。

年末には医療費控除や確定申告の準備も始まり、負担感を実感する方も少なくありません。

今回は後期高齢者医療制度「年金収入195万円」のケースを前提に、都道府県ごとの保険料を比較していきます。合わせて、後期高齢者の平均貯蓄額も見てみましょう。

1. 原則75歳から加入対象となる「後期高齢者医療制度」の基本的な仕組みを整理

後期高齢者医療制度は、日本の公的医療保険の一つで、原則75歳以上の方が対象です。

ただし、65~74歳でも一定の障害があると認定された場合には、この制度に加入できます。

75歳の誕生日を迎えた時点で、それまで加入していた国民健康保険や職場の健康保険から、就労状況に関係なく自動的に切り替わります。

加入者の年齢や所得状況に応じて、医療費の自己負担割合は異なります。

次章では、後期高齢者医療制度における保険料の平均について確認していきます。

2. 【2025年】「後期高齢者医療の保険料」の平均を見る

  • 被保険者均等割額の年額:5万389円
  • 被保険者均等割額の月額:4199円
  • 所得割率:10.21%
  • 平均保険料額の年額:8万6306円
  • 平均保険料額の月額:7192円

3. 【都道府県別】「後期高齢者医療の保険料」を比較(年金収入195万円のケース)

次に、「年金収入195万円」のケースを前提に、都道府県ごとの保険料を比較していきます。

【2025年度】年金収入195万円の人の保険料例2/3

年金収入195万円の人の2025年度の保険料例

出所:厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和6・7年度の保険料率について」をもとにLIMO編集部作成

  • 全国:5673円
  • 北海道:6325円
  • 青森県:5415円
  • 岩手県:4808円
  • 宮城県:5216円
  • 秋田県:5042円
  • 山形県:5283円
  • 福島県:5056円
  • 茨城県:5358円
  • 栃木県:4991円
  • 群馬県:5567円
  • 埼玉県:5067円
  • 千葉県:5008円
  • 東京都:5355円
  • 神奈川県:5440円
  • 新潟県:4850円
  • 富山県:5033円
  • 石川県:5573円
  • 福井県:5458円
  • 山梨県:6003円
  • 長野県:5156円
  • 岐阜県:5400円
  • 静岡県:5275円
  • 愛知県:6117円
  • 三重県:5475円
  • 滋賀県:5371円
  • 京都府:6180円
  • 大阪府:6495円
  • 兵庫県:6134円
  • 奈良県:5833円
  • 和歌山県:6125円
  • 鳥取県:5892円
  • 島根県:5618円
  • 岡山県:5758円
  • 広島県:5438円
  • 山口県:6408円
  • 徳島県:6033円
  • 香川県:5892円
  • 愛媛県:5719円
  • 高知県:6100円
  • 福岡県:6641円
  • 佐賀県:6250円
  • 長崎県:5792円
  • 熊本県:6259円
  • 大分県:6509円
  • 宮崎県:5675円
  • 鹿児島県:6592円
  • 沖縄県:6410円

4. 後期高齢者世帯の「平均的な貯蓄額」はどのくらい?

厚生労働省が2023年12月に公表したデータによると、高齢者(世帯主が75歳以上)の貯蓄額は以下のとおりです。

高齢者(世帯主75歳以上世帯)の貯蓄の状況3/3

高齢者(世帯主75歳以上世帯)の貯蓄の状況

出所:厚生労働省「給付と負担について(参考資料)」

2022年の平均貯蓄額は1508万円で、貯蓄が全くない世帯は11.8%、貯蓄なしまたは100万円未満の世帯は17.8%でした。

「貯蓄なしまたは100万円未満」の割合は2013年まで上昇していたものの、その後は減少傾向にあります。

また、3000万円以上の貯蓄を持つ世帯の割合が比較的多いことも上記データからわかります。

5. まとめにかえて

今回は、年金収入195万円の場合を前提に、後期高齢者医療制度の保険料を都道府県別に比べてきました。

後期高齢者の平均貯蓄額は2022年で1508万円ですが、貯蓄がまったくない世帯は11.8%、さらに100万円未満を含めると17.8%にのぼります。

保険料の負担は軽くなく、地域差もあります。長生きする時代に、物価も上がり続ける中で、この数字は決して安心できるものではありません。

高額療養費制度や医療費控除を活用することも、医療費を減らす有効な手段です。制度を理解し、賢く備えることが将来の安心につながります。

参考資料