就職活動や転職活動において、銀行員と公務員は「安定した職業」として比較されることが多い職種です。

銀行員は昇進によって収入が伸びるケースもありますが、組織の動きにより年収が変動しやすい点が特徴です。

これに対して、公務員は年齢に応じて収入が増えるため、収入の伸びを求めるか、安定性を優先するかで適した職種は変わります。

本記事では、公的統計をもとに、銀行員と公務員の平均年収や年代別の年収傾向を紹介します。

1. 銀行員の平均年収は:年代による変化はある?

ここでは、政府統計の総合窓口が公表した「賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査」の最新データをもとに、銀行員の平均月収や平均賞与、平均年収を紹介します。

1.1 【年齢階級別】銀行員の平均月収・平均賞与

銀行員の平均月収と平均賞与を年齢階級別にみていきましょう。

ここでは、銀行員が該当する「金融営業職業従事者」で記載しています。

【年齢階級別】平均月収と平均賞与1/4

【年齢階級別】平均月収と平均賞与

出所:政府統計の総合窓口「賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査」をもとに筆者作成

年齢階級:平均月収:平均賞与

  • ~19歳:18万8100円:12万500円
  • 20~24歳:27万6800円:48万3100円
  • 25~29歳:33万9100円:119万600円
  • 30~34歳:40万5200円:158万3400円
  • 35~39歳:46万4500円:189万3700円
  • 40~44歳:49万600円:213万7400円
  • 45~49歳:46万4500円:183万円
  • 50~54歳:47万2200円:186万7000円
  • 55~59歳:45万5100円:170万9100円
  • 60~64歳:33万4100円:109万7600円
  • 65~69歳:33万6700円:100万9200円
  • 70歳~:26万8400円:35万1900円

1.2 【年齢階級別】銀行員の平均年収は?

次に、銀行員の平均年収を年齢別にみていきましょう。

【年齢階級別】平均年収2/4

【年齢階級別】平均年収

出所:政府統計の総合窓口「賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査」をもとに筆者作成

年齢階級:平均年収

  • ~19歳:237万7700円
  • 20~24歳:380万4700円
  • 25~29歳:525万9800円
  • 30~34歳:644万5800円
  • 40~44歳:802万4600円
  • 45~49歳:740万4000円
  • 50~54歳:753万3400円
  • 55~59歳:717万300円
  • 60~64歳:510万6800円
  • 65~69歳:504万9600円
  • 70歳~:357万2700円

銀行員(金融営業職従事者)の平均月収は、20歳代で約28万~34万円、30歳代で約41万円、40歳代以降は45万~50万円前後で推移しています。

賞与は年齢とともに増加し、30歳代で約158万円、40歳代前半で約214万円と最も高い水準に達します。

これらを合計した平均年収は、20歳代で約380万~526万円、30歳代で約645万円、40歳代前半で約802万円で、年代が上がるにつれて上昇する構造です。

次の章では、公務員の収入について見ていきましょう。

2. 公務員の平均年収は?年齢とともにどう変わる?

続いて、人事院「令和7年人事院勧告・報告の概要」に基づき、公務員の平均月収・ボーナス・平均年収を紹介します。

2.1 【年齢階級別】公務員の平均月収・平均賞与

【年齢階級別】平均月収と平均賞与3/4

【年齢階級別】平均月収と平均賞与

出所:人事院「令和7年人事院勧告・報告の概要」をもとに筆者作成

年齢階級:平均月収:平均賞与

  • 20歳未満:20万7416円:96万4484円
  • 20歳以上24歳未満:24万6965円:114万8387円
  • 24歳以上28歳未満:28万3879円:132万37円
  • 28歳以上32歳未満:31万9910円:148万7581円
  • 32歳以上36歳未満:35万6730円:165万8794円
  • 36歳以上40歳未満:39万5132円:183万7363円
  • 40歳以上44歳未満:43万5728円:202万6135円
  • 44歳以上48歳未満:46万7753円:217万5051円
  • 48歳以上52歳未満:48万7877円:226万8628円
  • 52歳以上56歳未満:50万3995円:234万3576円
  • 56歳以上60歳未満:51万3459円:238万7584円
  • 60歳以上:50万1150円:233万347円

※平均賞与は、4.65ヶ月で計算

2.2 【年齢階級別】公務員の平均年収・年齢とともにどう変わる?

【年齢階級別】平均年収4/4

【年齢階級別】平均年収

出所:人事院「令和7年人事院勧告・報告の概要」をもとに筆者作成

年齢階級:平均年収

  • 20歳未満:345万3476円
  • 20歳以上24歳未満:411万1967円
  • 24歳以上28歳未満:472万6585円
  • 28歳以上32歳未満:532万6501円
  • 32歳以上36歳未満:593万9554円
  • 36歳以上40歳未満:657万8947円
  • 40歳以上44歳未満:725万4871円
  • 44歳以上48歳未満:778万8087円
  • 48歳以上52歳未満:812万3152円
  • 52歳以上56歳未満:839万1516円
  • 56歳以上60歳未満:854万9092円
  • 60歳以上:834万4147円

公務員の平均月収は20歳代前半で約25万~28万円、30歳代で32万~40万円、40歳代以降は44万~51万円へと上昇してます。

賞与は年代とともに増加し、20歳代後半で約132万円、40歳代で200万円超、50歳代後半では約238万円と高い水準に達します。

これらを合わせた平均年収は20歳代で約345万~473万円、30歳代で約533万~658万円、40歳代から50歳代で725万~854万円と、年齢に応じて増加傾向です。

3. 【銀行員vs公務員】生涯年収の違いは?

銀行員と公務員の生涯年収を比較すると、銀行員は昇進や役職に応じて大きく収入が伸びる可能性があり、一般的に約3億~4億5000万円の範囲で推移するとされています。

一方、公務員は年齢とともに安定して給与が増え、約2億8000万から3億8000万円が平均的な水準です。

銀行員は管理職登用や業績により高収入が期待できるものの、早期退職制度や組織再編によって収入が変動しやすい側面があります。

公務員は大幅な収入増は期待しにくい一方、定年まで安定した給与体系が維持されやすい点が特徴です。

生涯年収の点では、上振れ幅は銀行員が大きく、総合的な安定性は公務員が高まる特徴がみられます。

4. まとめにかえて

銀行員と公務員では、どちらの職種がより適しているかは、個々の価値観や重視するポイントによって大きく異なります。

どちらが優れているわけではなく、働き方の求める方向性や許容できるリスクの大きさが選択の基準になります。

年収データや給与の構造を参考に、自分に合った職種やキャリアの方向性を検討してみてください。

参考資料

円城 美由紀