3. まとめにかえて
年金の平均額だけを見ると実感がつかみにくいですが、実際には「月10万円未満の人」「月20万円以上の人」が一定割合存在し、老後の生活状況には大きな個人差があります。
厚生年金受給者の21.2%は月10万円未満しか受け取れていません。一方で月20万円以上もらう人も16.3%おり、現役時代の働き方が老後の生活水準を大きく左右します。
充実した老後を送るには、年金で基礎生活費をカバーし、臨時支出や娯楽費を貯蓄の取り崩しで補える状態が理想です。そのために現役時代からできることは、できるだけ長く働いて厚生年金の受給額を増やすこと、そしてNISAやiDeCoなどの税制優遇制度を活用した資産形成が大切です。
年末までの今こそ、未来の安心のために情報を集めておくことが、家計不安の軽減と安定につながるでしょう。
参考資料
柴田 充輝
執筆者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1000記事以上の執筆実績あり。保有資格は1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、社会保険労務士、行政書士、宅地建物取引主任士など。
監修者
マネー編集部社会保障班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに社会保障制度や社会福祉、公的扶助、保険医療などをテーマに関する記事を執筆・編集・公開している。
マネー編集部社会保障班は、地方自治体職員出身の太田彩子、日本生命保険相互会社出身の村岸理美、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子など、豊富な経験と知識を有した編集者で構成されている。表彰歴多数の編集者も複数在籍。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務や、国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担った実務経験者も在籍している。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2025年8月26日)