皆さんは、老後の生活に不安を感じたことはありますか? 日常生活のふとしたシーンで、少子高齢化によって日本経済が少しずつ衰退していくかもしれないという予感を覚えつつ、自分たちの老後を案じた経験がある方は多いのではないでしょうか。

シニア層も含む20代以上の男女500人に対して行われたセコム株式会社の「日本人の不安に関する意識調査」によれば、「最近不安を感じている」回答として1位だったのが「老後の生活や年金」。

7割以上が不安だと回答し、7年連続の不安項目1位となっています。

続く不安は、2位「健康」、3位「地震」、4位「高齢化」、5位「台風・豪雨・洪水」と続いています。

健康問題や天変地異よりも、老後の生活への漠然とした不安は大きく、「老後、生活に困窮しないか」「不自由のない生活をしていけるのか」という点が何よりも気になっている方が多いようです。

貯金がジリジリ減っていく…年金受給のシニア世代の不安とは

それでは、今まさに年金生活をしている、もしくは年金生活が差し迫っているシニア層が感じている不安の傾向とはどのようなものなのでしょうか。

シニア女性向けメディアを運営する株式会社ハルメクが、50~79歳の女性274人(219人が年金受給者)に行った「年金生活に関する意識と実態調査」によれば、「(年金生活に)とても不安がある」「やや不安がある」と回答した女性は65.3%。実際に年金生活が始まった後も不安を覚えている女性は少なくないようです。

また、年金受給者の女性219人のうち、51.1%が「日々の生活費が老齢年金では足りていない」と回答し、貯金や給与、老齢年金以外の企業年金、個人年金などで補てんしています。

年金では足りない生活費を補てんするためのお金が「老後資金」ですが、貯金がジリジリ減っていくことは現役時代にはあまり経験のないことですから、不安に感じるのは当然なのかもしれません。

年金生活に不安を感じている人の「ある傾向」