3. 老後に備える方法|預貯金や年金を増やすには?
冒頭でもお伝えした生命保険文化センターの調査によると、「自分の老後の日常生活費を公的年金でまかなえると考えているか」の項目では、「まかなえると思う」が 20.9%、「まかなえるとは思わない」は 76.4%となっています。
多くの方が年金だけでは生活できないと不安を抱いている状況がわかりますが、老後の生活費をどのような方法で賄おうとしているかの問いに対しては、「年金」や「預貯金」などが依然として多い状況です。
退職して年金を受け取り始めてからだと、自分の資産を大きく増やすことは簡単ではありません。年金を受け取り始めるまでに、できるだけ年金や貯蓄を増やしておくことで安心の老後につながりやすくなります。
年金や貯蓄を増やす方法には以下があります。
- 長く働く(厚生年金の加入継続)
- 年金の繰下げ受給
- 年金の任意加入
- 付加年金
- 国民年金基金
- iDeCoやNISA
- 可能な限り働く など
現在、厚生年金に加入している方は、できるだけ長く働くことが、年金と預貯金を増やすシンプルな方法です。働いている間は給与が受け取れるので、貯蓄を大きく減らすことが無くなります。年金の繰り下げ受給も選択肢になるでしょう。
国民年金に加入している方は、国民年金基金や付加年金への加入を検討してみましょう。とくに付加年金は、月々400円の負担で「200円×付加保険料納付月数」が年金に上乗せされる「お得な制度」で、上乗せは一生涯続きます。国民年金基金との同時加入はできないので、この点は注意が必要です。
資産運用に関しては、iDeCoやNISAの利用を検討してみましょう。いずれも年金の不足を補うことができ、税のメリットもあります。
とくにiDeCoは優遇が多く、毎月の掛金全額が所得控除、運用益が非課税、受取時は退職所得控除、公的年金等控除の対象となります。一時金と年金を組み合わせた受給も可能です。
お金を増やす手段は年齢を重ねるにつれて限られてきます。早めに老後の準備をスタートするためにも、まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。