3. 【年金の疑問】年金から天引きされるものは?
住民税は、その地域の公共サービスやインフラ整備の財源となっています。
この住民税、実は給与からだけでなく、多くの場合は老齢年金からも天引きされます。
ここでは、最低限知っておきたい「年金からの天引きに関すること」を説明します。
3.1 Q 多くの場合、住民税を年金から天引きで納めるのはどうして?
→A 高齢者の方々と市区町村の両方にとって、支払いや徴収の手間を減らすための便利な仕組みです!
高齢者の方にとってのメリット
年金から自動的に天引きされるので、自分で銀行や郵便局へ支払いに行く必要がありません。
また、支払いを忘れてしまう心配もありません。
年金から天引きされるもの
- 介護保険料
- 国民健康保険料(税)
- 後期高齢者医療保険料
- 住民税
- 森林環境税
老後の年金から、各種保険料(税)が自動的に天引きされることが多い点には留意しましょう。
4. 年金の見込額を確認して老後に備えよう
ここまで、次の年金支給日となる12月15日に、厚生年金+国民年金を「30万円(月額15万円)」もらえる《男性・女性》は何パーセントいるのか解説しました。
月額15万円以上の年金を受給する男性の割合は66.8%ですが、女性はわずか10.3%しかいません。
男女別の平均年金月額は、男性16万6606円、女性10万7200円です。
ここから社会保険料や税金が天引きされると、さらに手取りの年金額が少なくなるため、老後に年金だけで過ごすには厳しい状況にあるでしょう。
受給できる年金額は、現役時代の年金の加入期間や収入などによって異なります。
ご自身の年金見込額がいくらなのかチェックして、老後生活に向けた準備を少しずつでも進めていくようにしましょう。
参考資料
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「家計調査報告〔家計収支編〕2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 東広島市「公的年金からの特別徴収(年金特別徴収)について」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします ~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
安達 さやか
