株式市場の振り返り-日経平均株価は1カ月半ぶりに3日続落、一時▲200円弱安の場面も

2019年3月7日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,456円(▲140円、▲0.7%) 3日続落
  • TOPIX 1,601.6(▲13.5、▲0.8%) 3日続落
  • 東証マザーズ株価指数 928.7(▲17.7、▲1.9%) 5日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:556、値下がり銘柄数:1,505、変わらず:72
  • 値上がり業種数:5、値下がり業種数:28
  • 昨年来高値更新銘柄数:15、昨年来安値更新銘柄数:30

東証1部の出来高は12億5,443万株、売買代金は2兆2,475億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米国株安に加え、中国経済の不振を再認識するようなニュースが出たことで、リスクオフモードが高まりました。

ただ、利益確定売りに走る投資家も多く出たため、売買代金は2兆円を回復しました。それでも、薄商いには変わりないと言えましょう。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。後場の半ばには一時▲194円安まで売られる場面も見られましたが、そこからの下押しはありませんでした。結局、大引けに掛けてやや挽回したものの、3日続落で引けています。ちなみに、日経平均株価が3日続落となるのは、1月22~24日以来で今年2回目となりました。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日続落となりましたが、下落率は日経平均株価よりやや大きくなっています。

東証マザーズ株価指数は5日ぶり反落、売買代金は22日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は7,387万株、売買代金1,077億円となり、いずれも前日より減少しました。商いは前日よりは減ったものの、売買代金は22日連続で1,000億円超となりました。ただ、個人投資家に物色一巡感が出始めたことも確かであり、やや盛り上がりに欠けたことは否めません。

また、株価指数も▲2%安に迫る下落となり、5日続伸はなりませんでした。ここから950ポイントを固めに行くのか、今後の動向が注目されます。

ルネサスエレクトロニクスが暴落でストップ安、自動車株ではトヨタ自動車が7日続落

個別銘柄では、中国からの受注減で国内生産工場の稼働停止が報じられたルネサスエレクトロニクス(6723)が▲15%安に迫る暴落のストップ安で引けました。

さらに、SUMCO(3436)も一時▲8%安に迫る急落となり、東京エレクトロン(8035)、アドバンテスト(6857)など半導体関連株が大幅安となり、ローム(6963)や日本電産(6594)など電子部品株も大きく値を下げています。

また、コマツ(6301)、日立建機(6305)、ファナック(6954)、安川電機(6506)など中国関連の機械株も軒並み大幅安となりました。

その他では、前日に構造改革費用として巨額損失計上を発表したみずほホールディングス(8411)が下落し、りそなホールディングス(8308)が昨年来安値を更新するなど、他の銀行株にも波及したのが目を引きました。なお、自動車株への売り圧力も続いており、トヨタ自動車(7203)は7日続落で引けています。

一方、圧倒的に下落が目立ったハイテク株でNEC(6701)が逆行高となり、連日で昨年来高値更新となりました。また、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が堅調に推移するなどコンビニ株に買い戻しが入りましたが、それでもミニストップ(9946)は4日連続で昨年来安値を更新しています。

その他では、JR九州(9142)が昨年来高値を更新したのが目を引きました。

新興市場(東証マザーズ)では、そーせいグループ(4565)が急落し、ブライトパス・バイオ(4594)も大幅安になるなど、直近株価上昇が続いた医療バイオ関連株が値を下げました。また、MTG(7806)が3日連続で昨年来安値更新となり、メルカリ(4385)も6日ぶりの反落となっています。

一方、ファイバーゲート(9450)は5日連続で高値更新となりました。

葛西 裕一