4. 【moyaレビュー】使って分かった加湿器としての優秀さ

ここからは筆者宅で数週間、moyaを試してみて分かったポイントを紹介していきます。

moyaには加湿適用面積が「~21平方メートル(プレハブ洋室13畳)/~13平方メートル(木造和室8畳)」の「moya Craft」と「~74平方メートル(プレハブ洋室44畳)/~44平方メートル(木造和室27畳)」の「moya Ultra」がありますが、レビューしたのはmoya Craftです。

筆者がレビューしたのは「moya Craft」(左)

出所:プルガティオ株式会社

4.1 ナノミストの恩恵が大きい!

moyaから放出されるミストがナノミストという細かい粒子であることは説明した通りですが、これがウイルス除去以外の観点でも大きな恩恵があります。

まず、細かい粒子のミストは質量の軽さから浮遊しやすいという性質があるため、部屋全体に均一に行き渡りやすいです。加湿量が450ml/時間とパワフルということもあり、最適な湿度の室内環境を短時間で整えることができます。

また、ナノミストは結露になりにくいという性質もあるため、窓際に置いたり、家電製品があったりしても、水滴がつきにくいというのも、うれしいポイントです。

ナノミストには結露になりにくいという性質がある

筆者撮影

4.2 専用アプリで最適な運用ができる

moya Craftは全体がステンレス製の円柱形状をしており、インターフェースは電源スイッチのみです。操作や設定は専用アプリから行うのですが、これが非常に細かい部分までコントロールすることができて、便利だと感じました。

アプリでできるのは下記の機能です。

  • 使用する部屋の広さ登録
  • モード切り替え(手動モード・ウイルスリダクションモード・ウイルスリダクション+加湿モード)
  • 本体LEDライトのON/OFF
  • スケジュール設定(曜日・時間)
  • 設定の初期化

スケジュール設定は細かく設定できるので、在宅時間だけ付けておくといった無駄のない運用を自動化することも可能です。直観的に操作できるUI設計も好印象でした。

専用アプリはコントロールしやすく、細かい設定も可能

出所:プルガティオ株式会社

4.3 準備やメンテナンスが楽

ウイルスを減少させるメカニズム自体は複雑なmoyaですが、準備やメンテナンスはシンプルです。水は上部から投入しますが、口が広いのでペットボトルや鍋で豪快に流し込むことができます。薬剤などを使用しないので、内部が汚れにくいのもメリットです。

内部の水を抜きたいときは、底部に水抜き用の穴があるので、そこから排水します。内部のパーツはすべて取り出すことができ、スケルトンなので汚れの状態を確認しやすく、メンテナンスも楽でした。

内部パーツは簡単に取り出すことができ、スケルトンなので汚れの確認もしやすい

筆者撮影

5. 【moyaレビュー】今冬の加湿器カテゴリーでダークホースになるかも

ウイルス除去自体の性能については、個人宅では実証することが難しく、自信を持っておすすめできる…とまでは言い切れないのですが、「ナノミストの性質や加湿器としての優秀さを考慮すると、期待はできるのではないか」というのが筆者の現時点の結論です。

最適な湿度をキープできれば、それだけウイルスは繁殖しにくくなります。言及しきれませんでしたが、ナノミストには微細なホコリに付着して落下させる効果や肌の奥にまで浸み込んで乾燥しにくくする効果もあるので、重層的にウイルスに対抗することができます。

新しいタイプの製品なので、1シーズンを通して使ってみて分かることも多そうですが、インテリアによく馴染むデザインも含めて、個人的には今冬の加湿器カテゴリーでダークホースになるのではないかと予感しています。健康のために理想の室内環境を構築したいという方はぜひチェックしてみてください。

参考資料

大蔵 大輔