高所得貧乏になる人の特徴3.周囲に影響される

都市部に住んで、身の丈以上の住居を買ってしまうと、その近隣の住民と同じ生活レベルを求めて無理をしてしまいがちです。

文部科学省の「令和3年度学校基本調査」によると、私立中学に通う割合は全国で7.6%に対して、東京都は25.2%となっており、およそ4人に1人は私立中学に進学しています。

出所:公益財団法人 生命保険文化センター「私立中学校に通う割合はどの程度?」

私立中学は学校によっても異なりますが、公立中学の約3倍の学費がかかります(文部科学省の「平成30年度子供の学習費調査」より)。

周りが中学受験をしていると、つい「うちの子も‥」となってしまいます。中学受験のための塾代は、年間40万円~120万円近くかかるともいわれています。

年収1000万円は所得制限の対象となりやすいのもネックです。

「高等学校等就学支援金制度」は家庭により差がありますが、年収950万円〜1090万円あたりが足切りのラインとなっています。

出所:文部科学省「高等学校等就学支援金制度」

年収500万円世帯で私立高校に通う子がいれば、3年間で最大118万8000円の支援が受けられます。これが所得制限の対象となってしまうと1円も支援が受けられないので、年収1000万円世帯は損といわれる所以となっています。

教育レベルを周りに合わせようとして、家計が火の車になってしまうのは、東京都区内に住居を構えている人にとっては他人事ではないでしょう。