文化の違いか、銀行に対する見方が異なるのか、日本の銀行は長らく手数料を徴求することに抵抗があったようですが、収益力がどんどん低下している昨今、やむにやまれずといったことなのでしょう。
かつては口座を開き放題だった
筆者は30年に以上前に都市銀行に入社しましたが、まだそのころの都銀は牧歌的な営業を行なっていました。
バブル崩壊前の1980年代中盤では、新規口座獲得や預金集め、現在のNISAの前身であるマル優(少額預金の利子所得等非課税制度)口座の獲得など、銀行にとって負債である預金量を増やすことが大命題であった時代です。
執筆者
関西学院大学卒。1985年、三菱銀行入行。1988年より約10年間、ロンドンおよびサンパウロで資金為替・デリバティブ等の運用、投資信託の管理業務に携わる。その後、2000年からシティグループ(米)、UBS(スイス)、フィデリティ(米)、GCIにおいて投資信託のマーケティング・商品企画を統括。現在は一般社団法人日本つみたて投資協会・代表理事。主要な著書には、『ETF投資入門 』(日経BP 2008年)、『お金持ち入門』(実業之日本社 2015年 共著)、『毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資』(かんき出版 2019年)などがある。