2. 社会保険料の「逆進性」とは?
社会保険料の逆進性とは、所得が低い人ほど、収入に占める社会保険料(年金や健康保険など)の負担割合が重くなる性質のことです。
主な原因は、保険料に上限額が設定されているためです。高所得者は収入が増えても一定額以上の保険料はかかりません。一方、低所得者は収入の多くを保険料に充てざるを得ず、税制の累進性(所得が多い人ほど負担が重い原則)から外れてしまいます。
高市新総裁が給付付き税額控除を強く推進するのは、この逆進性を緩和し、減税と給付を通じて、所得の少ない人々の生活を直接的に支援できるからです。
3. 「実現はいつ?」制度設計に必要な数年単位の準備とは?
高市新総裁が持論として推進する給付付き税額控除は、所得税の納税額に関わらず、低・中所得者層の生活を直接支える画期的な制度です。社会保険料の逆進性を是正し、公平な再分配をめざすという点で、将来的な税制改革の中核になる可能性を秘めています。実現には、マイナンバー制度の整備や所得把握の精度向上など、時間を要する課題もあります。
しかし、こうした議論が進むこと自体、社会の公平性を見直す大きな一歩となるでしょう。今後の議論の進展に注目していきましょう。
参考資料
自民党お知らせ「高市早苗新総裁を選出初 の女性総裁が党再建への重責担う」
自民党お知らせ「もう一度信頼される自民党に 高市新総裁が就任会見」
立憲民主党「【代表会見】「物価高から、あなたを守り抜く」参院選挙政策発表」
村岸 理美
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格の最高峰である「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。その情熱から、JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月10日更新)