4. まとめにかえて
今回は、国民年金と厚生年金の受給額の実態をふまえ、「確定申告不要制度」のしくみを解説しました。確定申告不要制度は非常に便利な一方で、医療費控除などで税金が還付される可能性もあります。ご自身の状況に応じて、確定申告をするべきかどうか判断することが大切です。
また、公的年金の平均年金月額についても解説しましたが、年金には平均値と最多層のギャップのみならず、男女でも受取額に差があるということがわかりました。年金収入を中心にしたセカンドライフを豊かにするために、まずは自分の年金見込み額を確認し、制度を正しく理解することが必要です。そして、将来に向けた資産形成を自分にあった方法で少しずつはじめてみてはいかがでしょうか。
参考資料
村岸 理美
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社。生命保険・損害保険の営業を経て、社内教育部署にて教材制作や研修の企画・運営に携わる。退職後は独立系ファイナンシャルプランナーとして、公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計に対応。マネースクール講師としても活動し、社会保障、リタイアメントマネジメント、家計管理、資産運用などお金に関する幅広い分野に強みを持つ。現在も「お金の先生」であるJ-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、学校や企業に出張授業で金融教育の普及に取り組んでいる。
2025年に株式会社モニクル傘下の株式会社モニクルリサーチに入社。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMOマネー編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報など、信頼性の高い情報をもとに厚生労働省管轄の厚生年金保険と国民年金(老齢年金・障害年金・遺族年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、資産運用、NISA、iDeCo、保険などを中心に企画・執筆・編集・監修を行う。(2025年5月30日更新)