9月に入り、日中の暑さが少し和らいできた一方で、台風の接近がニュースになる季節となりました。日本の夏を象徴する台風は、時に甚大な被害をもたらし、私たちの生活に大きな影響を与えます。
自然災害への備えはもちろん、人生の台風ともいえる「老後」への備えも重要です。自らの資産形成の必要性を認識している人も多いでしょう。特に単身世帯の高齢者は、そのリスクに一人で向き合うことになります。
今回の記事では、老後の備えとして重要な「お金」に焦点を当て、高齢者の単身世帯の割合や貯蓄状況、公的年金の受給額、そして老後に向けた不安要素について、最新の公的データや調査結果を交えながら深掘りしていきます。将来に備えるためのヒントを一緒に探していきましょう。
1. 高齢者の単身世帯はどのくらいの割合か
まずは厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」より、65歳以上がいる世帯の世帯構造をみてみましょう。
1.1 65歳以上がいる世帯の世帯構造
- 単身世帯:32.7%
- 夫婦のみ世帯:31.8%
- 親と未婚の子のみの世帯:20.4%
- 三世代世帯:6.3%
- その他の世帯:8.8%
2024年より、最も多いのが「単身世帯」となりました。次に夫婦のみ世帯、そして親と未婚の子のみの世帯の順となっています。