シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内大手の百貨店事業会社である近鉄百貨店です。

近鉄百貨店の平均年間給与はいくらか

近鉄百貨店(提出会社)の2018年2月28日時点での平均年間給与は466.4万円と400万円を超えています。また、従業員の平均年齢は43.3歳で40歳を上回っています。平均勤続年数は19.8年となっています。

近鉄百貨店の従業員数は何人か

有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2018年2月28日時点で1796名。単体で1000人以上の従業員数がいます。

また、連結の従業員数は2323名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。

  • 百貨店業:1812名
  • 卸・小売業:195名
  • 内装業:107名
  • その他事業:209名

過去5年の業績動向

近鉄百貨店(連結)の業績推移についても見ておきましょう。

まず、売上高ですが、過去5年をみるとほぼ横ばい傾向にあります。2014年2月期に2770億円であった水準が、2018年2月期には2822億円となっています。

また、経常利益については、2014年2月期の24億円から2017年2月期の26億円までほぼ横ばい傾向でしたが、2018年2月期には44億円にまで増加しています。

投資家が重視する「ボトムライン」でもある親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失はボラタイルな動きをしており、2014年2月期は9億円の利益、2015年2月期は20億円の損失、2016年2月期は10億円の利益、2017年2月期は17億円の利益、2018年2月期は14億円の利益となっています。

まとめにかえて

年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。

ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば幸いです。

【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について

平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人数です。基本的には、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。

【ご参考】有価証券報告書とは

日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。

LIMO編集部