5. 厚生年金・国民年金の平均月額はいくら?

最後に、公的年金の平均額を見ていきましょう。年金生活者支援給付金の支給対象額を上回るのでしょうか。

厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台でした。

国民年金・厚生年金《平均月額と個人差》

国民年金・厚生年金の平均月額(男女全体・男女計)

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

厚生年金を平均額どおりに受け取る人は、給付金の対象外になります。

ただしグラフのように、厚生年金を月額25万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額2万円未満の低年金となる人まで、幅広い受給額帯に分布しています。

年金生活者が必ず低所得になるというわけではなく、年金生活者支援給付金の対象者になる人も、ならない人もいるとわかります。

6. まとめにかえて

対象となる世帯の基準は、毎年少しずつ変わっています。

今年から新たに給付金の対象となった場合、9月以降に緑の封筒が届くため、必ず申請をしましょう。

記事にある通り、給付金の金額は月5,000前後です。

今のインフレや物価上昇を考えると、老後の生活を豊かにするために十分な金額とは言えないかもしれません。

老後はゆとりある生活を送りたいと思っている場合、早いうちから自分が受け取れる年金額について、ある程度確認をしておく必要があるでしょう。

参考資料

横野 会由子