「Legend150S」は、クラシックスタイルが特徴で、フロントフォークにはフォークブーツを装着し、ハンドル、ホイール、スポークはブラックアウトされている。前後フェンダーやチェーンケースも金属製にこだわっている。ヘッドライトはハロゲンランプでテールはLEDを採用。前後17インチタイヤで、ボディカラーはマットブラック、マットグリーン、マットグレーと、どれも激シブだ。

【Legend150S】
価格:259,200円(税込)
排気量:149cc
最高出力:9.1ps
最大トルク:1.01kgf・m
全長:2,015mm
車両重量:130kg

「Legend150S」

 

低価格だけにエントリーモデルとしての販路も期待

GPXのバイクは低価格なのも魅力のひとつ。スポーツモデル「DEMON150GR」が34万3,440円、「Legend150」が25万9,200円、ネイキッドモデル「Gentleman」が36万1,800円と手頃な価格だ。

同クラスの排気量で比較すると、スズキ「バンバン200」が43万7,400円。スクーターだがホンダ「PCX150」や、ヤマハ「NMAX155」「マジェスティS」が37万円台。125cc以下のスポーツモデルを見ると、ホンダ「CB125R」が44万8,200円、「グロム」が35万1,000円、スズキ「GSX-S125 ABS」が35万4,240円、カワサキ「Z125 PRO」が34万5,600円となる。

日本メーカーのバイクと比べると、125cc程度の価格で、タイメーカーの150cc、200ccのバイクが購入できるわけだが、日本の二輪車の免許区分としては微妙な150cc、200ccという排気量が受け入れられるかという課題もある。

ヤマハは、149ccのBLUE COREエンジン搭載スポーツモデル「FZ-FI」の2019年モデルを1月下旬にインドで発売するなど、免許制度の違いから東南アジアでは150ccはメジャーだ。ちなみにヤマハが掲げる中期経営計画において、インド市場を重要市場の1つと位置づけていて、2021年までに販売台数120万台を目指している(2018年実績見通し約78万台)。

軽量だから中・大型車へのステップアップにも

バイク自体が高額だと若い世代のバイク人口は減る一方で、さらに日本独自の運転免許制度や取得費用、さらに都市部のバイク専用駐車場の少なさなどを考えると、明るい話は聞こえてこない。

GPXのバイクは「そこそこの性能・品質で若者にも手が届きやすい価格設定」だから、今までバイクに乗ったことがない人の、エントリーモデルとしての需要が期待できる。バイクを乗ることの楽しさを知った人が増えて、今度は日本や欧米の中・大型車にステップアップしてくれれば、国内市場の衰退に歯止めがかかるかもしれない。

日本国内での販売はGPX JAPANが行っているが、現在、全国に販売代理店が11店舗あり、ゆくゆくはすべての都道府県に1店舗以上まで増やしていきたいという。3月22日の「東京モーターサイクルショー2019」では、GPX JAPANのブースもあるから、クオリティを確かめてほしい。

鈴木 博之