株式市場の振り返り-日経平均株価は小幅3日続落、売買代金は4日連続の2兆円割れ

2019年1月24日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,574円(▲19円、▲0.1%) 小幅3日続落
  • TOPIX 1,552.6(+5.5、+0.4%) 3日ぶり反発
  • 東証マザーズ総合指数 951.3(+10.7、+1.1%) 続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,419、値下がり銘柄数:624、変わらず:84
  • 値上がり業種数:25、値下がり業種数:8
  • 昨年来高値更新銘柄数:1、昨年来安値更新銘柄数:20

東証1部の出来高は11億4,943万株、売買代金は1兆8,897億円(概算)となり、いずれも概ね前日並みでした。米国株は反発したものの、目新しいニュースに欠けたこと等から模様眺めムードが続きました。

全体的に低調な商いに終わり、売買代金は4日連続で2兆円を割り込む厳しい薄商いとなっています。

そのような中、日経平均株価は方向感を欠く値動きとなりました。寄り付き後間もなく一時▲126円安まで下落しましたが、その1時間後には+27円高のプラス圏へ切り返す場面が見られました。しかし、後場は終始マイナス圏での動きとなり、結局は小幅下落となる3日続落で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、後場は終始プラス圏を維持して3日ぶりの反発となりました。これは、中小型株を中心に下値を拾う動きが出た結果と見られます。

東証マザーズ総合指数は続伸、売買代金は12日連続の1,000億円超え

東証マザーズの出来高は8,135万株、売買代金は1,172億円となりました。出来高は前日より増加しましたが、売買代金は減っています。引き続き個人投資家の物色意欲に改善の兆しが見られ、売買代金は前日より減少したとは言え、12日連続で1,000億円を上回っています。

また、総合指数も+1%超高となる続伸となりました。依然として着々と900ポイントを固めつつありますが、今後は個人投資家の物色意欲のさらなる回復が焦点になると思われます。

ファーストリテイリングが5カ月ぶりの安値、au カブコム証券はストップ高

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)がまたしても▲3%超安の大幅安となり(安値引け)、終値は5カ月強ぶりに50,000円を割り込みました。昨年末の暴落時にも安定的に維持していた50,000円台をあっさりと割り込んだことに注目が集まったようです。

また、小売株で下落する銘柄が多く、J.フロント リテイリング(3086)が昨年来安値を更新し、ビックカメラ(3048)は3日連続の安値更新となっています。

その他では、リクルートホールディングス(6098)が大幅下落となり、ハイテク株ではソニー(6758)が値を下げて引けました。

一方、東京エレクトロン(8035)が一時+5%高に迫る急騰になるなど、ハイテク株に急騰銘柄が目立ち、富士通(6702)、アドバンテスト(6857)、ローム(6963)、ニコン(7731)などが大きく買い戻されました。

また、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株が値を上げ、野村ホールディングス(8604)など証券株も堅調に推移しています。

その他では、KDDI(9433)による大規模出資の観測報道が流れたau カブコム証券(8703)が値を飛ばしてストップ高で引け、SBIホールディングス(8473)など他のネット証券株も総じて大幅上昇になったのが目を引きました。

新興市場(東証マザーズ)では、CYBERDYNE(7779)が+10%超高の急騰となる続伸で引け、串カツ田中ホールディングス(3547)も急反発となりました。また、ウォンテッドリー(3991)は昨年来高値更新となっています。一方、そーせいグループ(4565)とサンバイオ(4592)は小幅反落となりました。

葛西 裕一