株式市場の振り返り-材料不足の中で日経平均株価は3日ぶり反発、TOPIXは続伸

2019年1月18日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,666円(+263円、+1.3%) 3日ぶり反発
  • TOPIX 1,557.5(+14.3、+0.9%) 続伸
  • 東証マザーズ総合指数 950.6(+12.8、+1.4%) 5日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,538、値下がり銘柄数:525、変わらず:65
  • 値上がり業種数:31、値下がり業種数:2
  • 昨年来高値更新銘柄数:7、昨年来安値更新銘柄数:7

東証1部の出来高は11億5,095万株、売買代金は2兆1,529億円(概算)となりました。出来高は前日並みでしたが、売買代金は増加しています。米国株は続伸となったものの、決算発表の一部銘柄以外は目立った材料もなく、模様眺めムードが続きました。

売買代金は2兆円台を回復しましたが、出来高が連日で12億株を下回るなど、低調な商いに終わったようです。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏での推移となりました。寄り付き直後は+52円高と伸び悩みましたが、その後は上げ幅を拡大し、後場の半ばには一時+280円高まで買われる場面が見られました。最後は上値が重くなったものの、+1%を大きく超える上昇の反発で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きとなり、こちらは続伸となりました。ただ、上昇率は日経平均株価を下回っています。

東証マザーズ総合指数は5日続伸、売買代金は8日連続の1,000億円超え

東証マザーズの出来高は7,985万株、売買代金は1,374億円となり、いずれも前日より増加しました。引き続き個人投資家の物色意欲に改善の兆しが見られ、売買代金は8日連続で1,000億円を上回りました。

また、総合指数も堅調に推移して5日続伸となりました。ちなみに、今年(2019年)に入ってから10営業日が終わりましたが、総合指数が前日比で下落したのはわずか1日しかありません。

このように着々と900ポイントを固めつつありますが、今後は引き続き、個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになると思われます。

青天の霹靂だった下方修正発表の日本電産は昨年来安値更新後に買い戻される

個別銘柄では、東京エレクトロン(8035)とファナック(6954)が大幅高となり、ファーストリテイリング(9983)も4日ぶりに反発しました。

また、シャープ(6753)が一時+10%高に迫る急騰となったほか、三菱電機(6503)が大幅上昇し、ソニー(6758)とパナソニック(6752)も堅調に推移しています。

さらに、清水建設(1803)が+4%超高になるなどゼネコン株が軒並み買われ、安川電機(6506)が+5%超高の急騰になるなど機械株も総じて値を上げました。その他では、任天堂(7974)が大きく値を上げて久々の5日続伸となったことが目を引いています。

一方、前日に“まさか”の通期業績下方修正を発表した日本電産(6594)は、寄り付き直後に一時▲8%安の急落となって昨年来安値を更新しました。ただ、その後は徐々に買い戻され、終値は▲1%強安に止まるなど、終わってみれば「大山鳴動して鼠一匹」だったと言えそうです。

また、小売株では、良品計画(7453)とビックカメラ(3048)がザラバで昨年来安値更新となりましたが、その後に買い戻されて終値は上昇で引けています。

新興市場(東証マザーズ)では、ディジタルメディアプロフェッショナル(3652)が再び値を飛ばしてストップ高となり、串カツ田中ホールディングス(3547)も連日の爆騰となりました。また、サンバイオ(4592)も上昇し、連日で昨年来高値を更新しています。一方、ブライトパス・バイオ(4594)は大幅下落で引けました。

葛西 裕一