2019年1月8日に行われた、株式会社ハニーズホールディングス2019年5月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料
スピーカー:株式会社ハニーズホールディングス 代表取締役社長 江尻義久 氏
2019年5月期第2四半期(累計)決算のポイント
江尻義久氏:本日は、株式会社ハニーホールディングスの第2四半期の決算発表に多数ご出席いただきまして、大変ありがとうございます。これから25~30分ぐらいの間で、決算の説明と通期予想等を発表したいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。のちほど質疑応答があれば、承りたいと思っております。
それでは、2019年5月期第2四半期の決算のポイントから始めさせていただきます。
連結として、日本セクターは第1四半期にだいぶ苦労したんですけれども、結果的に増収増益で終わったということでございます。
第1四半期は(2018年)6月と8月はほぼ100パーセントだったんですけれども、7月が少し悪くて。ただ、第2四半期に入りまして、9月と11月はだいたい既存店で4~5パーセントぐらい伸ばしておりまして、結果的に計画を上回って着地をすることができました。
また一方、中国は9月までに全部清算するということでしたので、9月末までに全店を閉鎖終了しまして、今は清算手続きを開始しているところでございます。
2番目として、先ほど言ったように(日本は)8月以降客数が増加したと(いうことです)。価格と品質のバランスがお客さまの支持を得て、既存店は結果的に前年比101.1パーセントで着地をいたしました。
アパレルの市場全体が低迷するなか、定番の「シネマクラブ」が伸ばしております。これはどちらかというと、10代~60代までの幅広いみなさんが着られるボトムとかカットソー、インナーものが非常に好調に伸びております。ヤングカジュアルの「コルザ」も、復調の兆しということでございます。
このプロパー販売期の好調が奏功して、売上総利益は56.8パーセントまで回復したということです。第1四半期に少し粗利を落としたんですけれども、第2四半期で粗利を挽回したというかたちになっております。
3番目として、中国は9月末に全店の閉鎖が完了しまして、撤退コストは想定の範囲内で収まっております。商品在庫の処分は、店舗販売・バルク処分等により計画線で着地しておりますし、従業員の退職に伴う経済補償金、退店に伴うペナルティも想定の範囲内で、前期に引き落とし済みでございます。
2019年5月期第2四半期決算概要(日本セクター)
日本セクターに関しては、売上高は3億円ほど上回り、粗利はほぼ横ばい。販管費が比較的少なく済んで3億円ぐらい進んだ分、前期に関して営業利益が16億8,800万円(でした)が、19億6,700万円と(なりました)。
経常利益も17億7,900万円が21億2,600万円ということで、半期で20億円を上回るような経常利益を確保できたと(いうことです)。
純利益としても、11億3,100万円が12億5,800万円というかたちで、日本セクターは順調に第2四半期を終えております。
2019年5月期第2四半期決算概要(中国)
一方で中国も、だいたい想定どおりに進んでいると思っております。
2019年5月期第2四半期決算概要(連結)
結果、第2四半期決算概要としては4ページですけれども。
中国が売上を落とした分で減収ですけれども、販管費が比較的少なく済んで、粗利も(構成比は)56.5パーセントというかたちです。中国を含めても、これで着地しております。
139億9,400万円で粗利も(期初計画と)ぴったり合っていますし、販管費も123億8,000万円のところ(期初計画では)125億5,000万円、営業利益は16億1,300万円のところ……(期初計画では)14億円と言っていたところが(結果としては)16億円になっていて、前期比では136.1パーセントと(いうことです)。
経常利益も13億5,000万円の予定が16億7,800万円というところで、前期比124パーセントというかたちで着地しており、当期純利益も(期初計画の)7億5,000万円が9億6,400万円というかたちになっております。
2019年5月期第2四半期決算概要(連結業績推移)
5ページに関しては、このブルーの棒グラフが国内の数字です。5年間ずっと、微増になっております。中国は閉鎖が続いていて、ずっと減っていると(いうことです)。この上の赤い線は、日本国内だけの(11月末の)店舗数の推移を表しております。
利益の推移としても、この(右側の棒グラフの)ようなかたちで見ていただければと思っております。
2019年5月期第2四半期(累計)売上高と出退店の状況
6ページです。
売上的には結果的に247億円で、前期比93パーセントと(なりました)。これは、中国が33億円から11億円に下がっているかたちで、国内は前期比で101.4パーセントプラスです。
店舗数に関しては、(国内の)新規出店が14店舗、退店が7店舗、(2018年)11月期末は877店舗で、期初から見ると7店舗ほど増えているという状況。スクラップアンドビルドが続いているということで、出店のいい物件が、国内ではなかなか見つけづらくなってきているという状況です。
中国に関しては、先ほど言ったように、半年で220店舗全部を閉鎖させていただいたと(いうことです)。
国内の既存店売上高は、第1四半期が97.3パーセント。とくに7月が93.1パーセントだと思いますけれども、苦戦した結果(です)。猛暑・豪雨・台風というかたちで、7月は天候の要因で下がっただけで、9月以降は順調に既存店が104.7パーセントで伸びて、(上期は)結果的に101.1パーセントになっていると(いうことです)。
中国は、ご覧のとおりです。
客数・客単価(日本セクター)
客数・客単価の日本セクターに関しては、先ほど言ったように、既存店で101.1パーセントです。
内訳としては、客数が102.2パーセント、客単価が99パーセントですけれども。「I単価」が97.5パーセントと下がっておりまして、1人あたりの買上点数が101.4パーセントになったというかたちでございます。
ブランド別売上高(日本セクター)
ブランド別売上高に関しては、当初言ったように、「シネマクラブ」が109.9パーセントということで、堅調に伸ばしております。「コルザ」も一時苦戦していたんですけれども、けっこうヒットがつかめていて、104.7パーセントというかたち。「グラシア」に関しては96.1パーセントと、少し苦戦しておりますけれども。どうも、20代後半~30代が来店客数として減っていて、ECに流れているのかなという感じでございます。
雑貨に関しても、やっぱり91.8パーセントと少し落ちていますけれども。これに関しては少し品数を絞って、粗利額としては、以前より確保している状況というかたちになっております。
生産国別仕入状況(日本セクター・洋服のみ)
また、次の9ページに関しては(生産国別仕入状況です)。
5年前(2014年11月期)は、中国が75.5パーセント、アセアンが25パーセントぐらいというところから、(2018年11月期では)私どもはアセアンへ一気に85パーセントぐらいまでもっていっておりまして。そのなかでも、とくにブルーのミャンマーが36パーセント、バングラデシュが25.5パーセントということで、アセアンに大きくシフトしております。
「アセアンで、大変だ」という同業を聞きますけれども、私どもとしては、足りないものはエアーで運んだり、ラインを組み替えた自社工場等も含めて、「必要なものは間に合うような仕組み」を作ってあるというかたちでございます。
売上総利益率と自社企画比率の推移(日本セクター)
10ページに関しては、ブルーの棒グラフが粗利(率)ですけれども。
これを見ても、やっぱり第1四半期のマイナス(があり)……7月の部分で在庫をもっていたので、値下げして売ったというのを第2四半期で取り返しはしたんですけれども、結果的に、1ポイント落としてしまったというところです。
ピンクの折れ線は、アセアン(生産)比率が85.3パーセントと(いうことです)。
(一番)上が自社企画です。うちは商社も入っていなくて、全部自社工場で直接やっておりまして、それ以外の3~4パーセントはOEM生産というかたちになります。
販管費対売上高構成比(日本セクター)
次に、11ページです。
販管費の5年間の推移なんですけれども、私どもとしてもずいぶん驚いたのは(なにかと言うと)、一番下の販管費。(2014年11月期に)54パーセントだったのが、51.4パーセント、51パーセント、50.5パーセント、48.5パーセント……ということで、今期は48.5パーセントまで落ちてきたということですので、粗利が下がっても、そういう意味では利益が増えてきているというかたちです。
まんべんなく、人件費あるいは店舗費……これは、家賃の値下げやLEDにしたかたちで下がっております。
減価償却費も資産除去債務等が終わりましたので、下がっているというかたちです。これは少しできすぎだと思いますけれども、今後も50パーセント以内の販管費で推移できればと思っております。
貸借対照表(連結)
12ページの貸借対照表に関しては、おかげさまで財務体質的には非常に強くなってきて、流動比率も406パーセントから535.1パーセントと(なっております)。
また、中国で借入をしていたものも、中国がなくなったので返済を済ませまして、現在は無借金になっております。
自己資本比率も、中国を清算したにも関わらず、80.4パーセントから82.9パーセントに上がっております。
キャッシュフロー計算書(連結)
13ページのキャッシュフロー計算書はご覧のとおりで、特段コメントすることもないかなと思います。
現金の期首(残高と期末残高は)、それぞれ前期・今期ともほとんど同じような状況となっております。
2019年5月期業績見通し
2019年5月期通期の見通しでございます。
業績見通しについて、売上高・営業利益・経常利益・純利益は、期初に発表したとおりで据え置きたいと思っております。中間では上回っておりますけれども、前期は第4四半期以外が好調だったということで、少し保守的に見させていただいております。
日本セクターのみでは、ようやく40億円前後の利益が出せるようになってきたということですので、今後も含めて、安定した収益を確保できるようにしていきたいと思っております。
2番目として、国内・中国とも期初計画線の着地を見込むということで、国内は例年苦戦を強いられている第3四半期……これからの12~2月ですけれども、先日発表した(2018年)12月の既存店(売上高)は103.3パーセントということで、ここ5ヶ月ぐらい堅調にプラスで推移していると考えております。
また、ミャンマーの自社工場の生産も非常によくなってきておりまして、今年はジャケット・コート・ウールあるいはダウン関係も、すべて90パーセント以上、自社のミャンマー工場で不良品なしに生産できるようなレベルになってきたということでございます。このあたりが、粗利に関して非常に強くなってきているなと思います。
上期は計画を上回るものの第4四半期のハードルが高く、業績見通しは据え置きとさせていただきたいと(いうことです)。
ただ、12月がよくなってきていますので……去年は1・2月が悪かったんですが、(2019年)1・2月の推移(の予想)ということで(申し上げると)ここのところは、先ほど言ったプロパー時期が……私どもは粗利が高い時期に、売上がほかよりも非常に強くなってきている。
少し高いゾーンで、セール時期に売って売上をとっているというかたちですので、粗利を逆に落としている。我々は、粗利が上がっているという感じでとらえていますので、9月と11月、あるいは3~5月というところは、稼がなければならないと思っております。
業績見通しの前提については、既存店売上高が(下期前期比で)100.4パーセント、通期では100.7パーセント。出退店(計画)に関しては、出店が28店舗、退店が25店舗というかたちです。もう少し出店もしたいと思うんですけれども、物件はいろいろくるんですが、なかなかちょうどいいのがなくて。今日も午前中(に検討を)やってきたんですけれども、なかなかいい物件が少ないと(いうことです)。
中国は、年内に商品の全品処分を終了しまして、物流センターもすでにすべて閉鎖しております。(2019年)3月末までに、賃貸物件もすべて返却予定でございます。
2019年5月期下期の戦略
次に、2019年5月期下期の戦略でございます。
国内は、3ブランドでバランスのとれた集客を目指すということです。私どもは、1店舗のなかに3ブランドを入れて、その時のお客さんの好みに合わせて強弱をつけたり、新たな流行物を投入したり……というかたちで、売上を落とさないように、時代の変化に合わせられるようにというビジネスモデルでございます。
とくに、ここのところは素材にこだわって、「非常にいい素材を使って、値段を手ごろに」というところが、お客さんにだいぶ支持されているという手応えを感じているところです。
また、EC事業を強化するということです。去年(2018年)の2月からECサイトが伸び始まって、今は200パーセント近く伸びております。もともと低いあれ(比率)ですので、まだまだ4~5パーセントでございますけれども、10パーセントぐらいには2~3年でやれるようにしていきたいと思っております。
私どもは粗利が高いものですから、ECに関しては売上が伸びると利益が大きいと思っております。
また、2番目のミャンマーは、より一層の生産性向上を目指すというかたちです。だいぶ、ミャンマーの工場も安定してきております。また、コートを50万着以上作るというかたちですので、うちの物流センターだけではなかなか保管できないので、一時的に保管機能を(充実させるために)物流倉庫を整備して、一時的にミャンマーに置いておけるような仕組みを作っていきたいと考えております。
2019年5月期業績見通し(日本セクター)
17ページの業績見通しですけれども、先ほどお話ししたように、国内は営業利益で38億円、経常利益で38億5,000万円というかたち、最終の純利益が25億円という予想でございます。
2019年5月期業績見通し(中国)
中国は、もう下期に関してはほとんど経費もかからない、4~5,000万円レベルというかたちで(すので)、通期としてはこれでほぼ確定だろうと思っております。
2019年5月期業績見通し(連結)
2019年5月期の業績見通しは、先ほど言ったように、売上高は期初計画どおりの482億円、粗利が278億5,000万円、販管費が244億5,000万円、営業利益が34億円、経常利益も34億円、純利益が20億5,000万円というかたちで、据え置きとさせていただきたいと思っております。
2019年5月期設備投資計画
設備投資計画は、以下のようなかたちです。もう中国は0で、ミャンマーはそのあたりの在庫センターを少し作るかたちを考えているというだけで、このような投資になろうかと思っております。減価償却も、今はこのぐらいになっております。
以上が中間決算の説明になっておりまして、そのあとはブランドの紹介や補足の資料になっておりますので、見ていただければと思っております。
簡単ですけれども、私の説明とさせていただきます。