株式市場の振り返り-日経平均株価は小幅続落、材料難で約4カ月ぶりの薄商い

2019年1月17日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,402円(▲40円、▲0.2%) 小幅続落
  • TOPIX 1,543.2(+5.4、+0.4%) 反発
  • 東証マザーズ総合指数 937.8(+17.0、+1.9%) 4日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,366、値下がり銘柄数:682、変わらず:80
  • 値上がり業種数:24、値下がり業種数:9
  • 昨年来高値更新銘柄数:3、昨年来安値更新銘柄数:9

東証1部の出来高は11億4,873万株、売買代金は1兆9,778億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米国株は続伸となったものの、目立った材料もなく、売買代金は2兆円を割り込む久しぶりの閑散相場になりました。ちなみに、売買代金が2兆円を下回ったのは昨年9月10日以来、約4カ月ぶりのことです。

そのような中、日経平均株価は前日に続いて目先の利益確定売りに押される展開となりました。寄り付き直後は一時+129円高まで上昇しましたが、すぐにマイナス圏へ沈み、前場の終盤には一時▲100円安まで下落する場面が見られました。後場はプラス圏に浮上することもなく膠着状態となり、結局は小幅続落で引けています。

一方、TOPIXも同じような値動きでしたが、こちらは一度もマイナス圏に沈むことなく推移し、終値も反発して引けました。これは、日経平均株価を構成する大型株に対して、利食い売りが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は4日続伸、売買代金は7日連続の1,000億円超え

東証マザーズの出来高は7,035万株、売買代金は1,284億円となりました。出来高は前日より減りましたが、売買代金は増加しています。引き続き個人投資家の物色意欲に改善の兆しが見られ、売買代金は7日連続で1,000億円を上回りました。

また、総合指数も堅調に推移して4日続伸となりました。着々と900ポイントを固めつつありますが、今後は引き続き、個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになると思われます。

ファーストリテイリングが3日連続の大幅安、新興市場では串カツ田中HDが爆騰

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が3日連続の大幅安となり、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)も一時▲4%超安の大幅下落となりました。

また、ハイテク株に続落となる銘柄が散見され、アドバンテスト(6857)やシャープ(6753)が大幅続落となっています。その他では、良品計画(7453)が大幅安となって再び昨年来安値を更新したのが目を引きました。

一方、資生堂(4911)が大幅反発となり、花王(4452)やエーザイ(4523)も堅調に推移しました。また、野村ホールディングス(8604)が+4%超高の大幅上昇となり、任天堂(7974)も一時+4%超高まで買われています。

ただ、全体的には、低調な商いが示すように、静かな値動きとなった銘柄が多かったと見られます。

新興市場(東証マザーズ)では、串カツ田中ホールディングス(3547)が一時+18%超高の爆騰となり、サンバイオ(4592)も上昇して昨年来高値更新となりました。一方、前日にストップ高となったディジタルメディアプロフェッショナル(3652)は小幅反落となっています。

葛西 裕一