日経平均株価は要注意の状況〜2018年の動きを振り返る

2018年12月30日 テクニカル分析

日経平均株価、2万円は維持したものの月間では大幅下落

2018年12月28日、大納会を迎えた東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より62円85銭安の20,014円77銭となりました。なんとか2万円台は維持したものの、2017年末の22,764円94銭に比べて2750円17銭の下落です。

2012年の安倍政権発足以来にともなう「アベノミクス相場」で、6年間にわたり年間上昇が続いていましたが、7年ぶりの下落となりました。

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2018年はかなり値動きの荒い相場の年でした。1月23日には終値ベースで24,124円まで上昇。ところが、2月6日には前日の米国市場での株価暴落を受け、日経平均は1071円安と1000円超安となりました。

今年はその後も、米国株の動向に日本株が振られる展開が続きました。3月23日には米中貿易摩擦激化や円高が警戒され、一時は1000円超の下落で974円安。終値は20,617円と、2万1000円台を割り込みます。

このまま2万円割れに突入するかとも思われましたが、好調な米国経済が好感され、株高ドル高の動きへ。円安の恩恵から日本株も買われます。5月にはいったん2万3000円台を回復しました。

その後は米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱問題、さらには米トランプ大統領の言動などによって、相場が乱高下するものの、じわじわと下値を切り上げ、10月2日の終値はおよそ27年ぶりの高値となる24,270円となりました。

しかし、それもわずかの間でした。米長期金利の高まりにともない米国株が急落し、10月26日には5月から続いたもみ合いを下抜け、一時、2万1000円を割り込みました。10月の下落幅は2199円にも達しました。

12月に入ってからも、投資家の不安感は増していきます。特に、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げの継続方針を示したことから、米株が急落しました。米中貿易摩擦や米国の高官辞任なども嫌気され、12月25日には日経平均は1010円安となり、1年3か月ぶりに2万円を割り込みました。

今年は、米国、日本ともに好業績を上げ、最高益を更新しているような企業が多いにもかかわらず、株価が反映されないというような状況が続きました。

銘柄の中には割安で押し目買いの好機といえるようなものもあります。ただ、投資家の心理は疑心暗鬼で、なかなか買いが広がりません。2019年にここから反転するのか、現時点では楽観できないところです。

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中期的なトレンドラインを割り込み、要注意の状況

2018年の動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。週足で中期的な動き見ると、2016年6月末からずっと上昇トレンドラインに乗って上昇してきたことがわかります。

ところが、3月末の急落で一時、この上昇トレンドラインを割り込みます。しかし、直近の安値である昨年9月上旬の安値(19,239円)を割ることはありませんでした。中長期的なトレンドラインではときに、このように大きな調整が入ることもあります。むしろこのような動きは押し目買いのチャンスでもあります。

実際にその後、10月に再び年初来高値を更新するまで反発しました。一般的には、このような動きの後にはトレンドライン付近まで押されても再度上昇が続きます。ところが、10月下旬や12月下旬の大きな下げで、再度このトレンドラインを割り込みました。

心配されるのは、それにともない、直近の安値である7月上旬の21,462円、3月下旬の20,347円なども割ってしまったことです。このことで、週足でも下降トレンドラインが形成されてしまいました。

2019年に底打ちするためには、まずはこのあたりを回復することが必要になります。一方で、2万円台を維持したことから、下値の強さも感じます。年明けの動きに注目したいところです。

下原 一晃

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下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。