株式市場の振り返り-日経平均株価は6日ぶり反発、一時19,000円割れとなる乱高下
2018年12月26日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 19,327円(+171円、+0.9%) 6日ぶり反発
- TOPIX 1,431.4(+15.9、+1.1%) 6日ぶり反発
- 東証マザーズ総合指数 775.8(+18.8、+2.5%) 4日ぶり反発
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:1,831、値下がり銘柄数:254、変わらず:38
- 値上がり業種数:30、値下がり業種数:3
- 年初来高値更新銘柄数:1、年初来安値更新銘柄数:285
東証1部の出来高は13億8,826万株、売買代金は2兆2,883億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。暴落翌日ということで下値を拾う動きがあった一方で、下げ止まりの兆しが見られない米国株の動きを見極めたいとする慎重な投資家も少なくなかったようです。売買代金は2兆円台こそ維持したものの、盛り上がりに欠けた商いでした。
そのような中、日経平均株価は乱高下となりました。寄り付きから高く推移し、前場の序盤には一時+374円高まで上昇しましたが、徐々に上げ幅を縮小しました。すると、後場に入ってからマイナス圏に沈み、一時▲207円安(年初来安値を更新)まで下落する場面が見られています。約1年8カ月ぶりに19,000円を割り込みましたが、その後急速に切り返し、結局は6日ぶりの反発で引けました。
反発こそしたものの、▲1,010円下落した翌日としては物足りない結果と言えそうです。また、1日の値幅(高値と安値の差)は約581円となる荒い値動きとなりました。
なお、TOPIXも同じような値動きとなり、年初来安値を更新した後に6日ぶりの反発となりました。年初来安値更新となった銘柄数も大幅減少となり、前日までの異常事態からはいったん抜け出したと言えましょう。
東証マザーズ総合指数は4日ぶり反発、売買代金は5日ぶりに1,000億円割れ
東証マザーズの出来高は7,218万株、売買代金は987億円となり、いずれも前日より減少しました。売買代金は5日ぶりに1,000億円を割り込む商いでしたが、前日までの投げ売り状態はいったん沈静化したと見られます。
また、総合指数も4日ぶりの反発となり、取引時間中には800ポイント回復寸前まで上昇する場面も見られました。最後はやや失速しましたが、今後は個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになると思われます。
ソフトバンクGが6日続落で2年ぶりの安値水準、トヨタなど自動車株は買い戻される
個別銘柄では、株価低迷が続いていたファナック(6954)や東京エレクトロン(8035)が大幅反発となり、エーザイ(4523)やテルモ(4543)など医薬品株も大きく値を上げました。
また、ハイテク株にも買い戻しが多く見られ、オリンパス(7733)が+7%高に迫る急騰となり、ソニー(6758)、シャープ(6753)、三菱電機(6503)などが大幅上昇となっています。
その他では、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)、マツダ(7261)など主力自動車株が取引時間中に年初来安値を更新した後に買い戻され、いずれも終値は上昇したのが目を引きました。
一方、ソフトバンクグループ(9984)に下げ止まりの気配が見られず、6日続落となって連日で年初来安値(約2年ぶりの安値水準)を更新しました。なお、先週上場したソフトバンク(9434)は急反発しています。
その他では、ファーストリテイリング(9983)が値を下げ、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)も大幅安となっています。
新興市場(東証マザーズ)では、先週上場したEduLab(4427)が取引時間中の高値更新後に利益確定売りに押され、一時ストップ安となる乱高下となりました。また、メルカリ(4385)も一時年初来安値更新となりましたが、その後に買い戻されて小幅高で引けています。
葛西 裕一