3.1 NISAを活用した資産運用メリットとは?

NISA(少額投資非課税制度)とは、投資で得た利益に対して税金がかからない制度です。

通常、株式や投資信託などの金融商品から得られる利益や配当には、原則として「20.315%」の税金が課せられます。

しかし、NISAを利用すると、これらの利益は非課税となり、税負担を軽減することができます。

なお、NISAは2024年1月に改正され「新NISA」となり、従来のものよりも「年間投資限度額の引き上げ」や「非課税期間の延長」などの改善が施され、より利用しやすくなっています。

NISAとは?

NISAとは?

出所:金融庁「NISAを知る」

新NISAでは、投資枠が大幅に増加し、より多くの資金を非課税で運用できるようになりました。

また、非課税の保有期間が無期限となり、長期的な資産形成に非常に有利な仕組みとなっています。

従来のNISAと比べて、老後資金の運用に非常に適した選択肢となったため、効率的な資産増加を目指して、この制度を活用してみることをおすすめします。

3.2 iDeCoを活用した資産運用メリットとは?

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、老後の資産形成を支援する「個人年金制度」の一つです。

現役時代に一定額を毎月積み立て、運用を行うことで、公的年金に加え、その運用成果に基づいた給付金を受け取ることができます。

iDeCoは、老後の資産形成を支援するだけでなく、税制面での優遇も大きな魅力を持つ制度です。

たとえば、iDeCoに積み立てた掛金は全額が所得控除の対象となり、これにより所得税や住民税が軽減されます。

また、iDeCoで得た運用益は非課税であり、税金を差し引かれることなく再投資が可能です。

加えて、iDeCoは受取時にも税制上の優遇があり、老後資金を準備しながら、長期にわたって節税効果を享受できるため、非常に効果的な資産運用方法と言えるでしょう。

4. 長期的な資産運用を心がけよう

本記事では、老後資金に関するシニアの実態調査や、老後生活を迎えている年代である70歳代の貯蓄事情について紹介していきました。

老後資金を効果的に形成するためには、新NISAやiDeCoなどの税制優遇制度を活用し、長期的な視点で分散投資を行うことが重要です。

このような資産運用制度は、長期間にわたって運用を続けることで複利効果を最大化できるため、早い段階で投資を始めることが、将来の経済的な安心を築く鍵となります。

あなたに適した老後資金の目標額を設定し、無理なく確実に準備を進めていきましょう。

参考資料

マネー編集部貯蓄班